遼、20位に急浮上「やるべきことが明確」
千葉県の鷹之台カンツリー倶楽部で開催中の国内男子ツアー、今季メジャー第3戦「日本オープン」2日目。4オーバーの68位タイから出た石川遼は4バーディ、2ボギーの「69」で回り通算2オーバーの20位タイに浮上して予選ラウンド2日間を終えた。
前半にインコースをプレーした石川は、10番でいきなりバーディを先行させた。18番に次ぐ2番目の難関ホール。2番アイアンできっちりとフェアウェイをとらえると、セカンドでピン右奥1メートルにつけた。続く11番で2メートルを外し、すぐにボギーを叩いてしまうが、13番では7メートルの上りのラインを沈めてバーディ。「良いリズムでアドレスに入って、良いリズムで打つことだけ考えたら入ってしまった」と早々に力強いガッツポーズ。前日の出遅れを感じさせない安定感を見せ、スコア1つを伸ばして折り返した。
後半アウトでは4メートルを沈めた3番(パー3)から2連続バーディ。6番(パー5)で残り100ヤードの第3打をミスしてパーとし、7番(パー3)ではティショットをグリーン右サイドに外してボギー。「アンダーパーの世界に入る流れを自分で切ってしまった。6番のサードからリズムが合わなくなった」と話したが「そこまではパーフェクト。練習ラウンドの延長戦でプレーできた」と自らのプレーに及第点を与えた。
大会初日は「初めて感じた」という国内メジャーの緊張感に包まれ、気持ちだけが前傾。予選通過圏外でフィニッシュした。だがこの日はスタートからその不安要素は頭から取り除いていた。「やることが明確だったので。『あと3日でアンダーパーにすればいいんでしょう?』という感じだった。72ホールが終わって上にいれば、初日に何位でも関係ないと思って、都合よく考えてやっています。今日は(初日の)4オーバーがあったからこその2アンダー」。
前週の「キヤノンオープン」では連日コース入りする前に近隣の一般練習場で打ち込むなど、徹底してドライバーの練習に時間を費やした。「スイングの“バラバラ”は無くなってきた。打った瞬間にボールがどっちにいくとか、どこが悪かったというのが分かる。これが練習の成果」と手応えも表れ始めている。トップとの差を1つ縮めて7ストロークとし、射程圏で決勝ラウンドに突入。それでも「ガツガツ行き過ぎると、初日のように空回りする」と、残り2日間を見据える口調は落ち着き払っていた。(千葉県千葉市/桂川洋一)