遼、スタートホールの罠にはまり62位タイ
自身2度目の「全米オープン」前夜は、何も考えずにぐっすりと寝てしまったという石川遼。大会初日、石川は7時55分に10番からティオフする。池越えの218ヤード、警戒していたホールだが、5Iで放った石川のティショットは、右に出るとなすすべ無く、そのまま池に波紋だけを残して消えた。
ダブルボギー発進となって迎えた11番。石川のドライバーショットはまたも大きく右方向へ飛び出す。フェアウェイ右サイドにクリークが流れているが、さらにその右へ。トラブルが予想されたが、2打目地点へ行ってみると石川の球はなんとフェアウェイに止まっている。木に当たって跳ね返るラッキーを味方につけ、このホールをパーで切り抜けた。
すると、12番以降は徐々に立ち直りを見せ始める。このホールで1.5mを沈めてバーディを奪うと、14番は3パットのボギーとしたが、その後はパープレーで前半を2オーバーで折り返す。後半に入ると5番でバーディを奪い通算1オーバー。バーディの欲しい6番(パー5)だったが、9Iで放った残り150ヤードの3打目は、「ピンの右5ヤードを狙ったけど、ちょっとドローして右からの風に乗ってしまった」と、グリーンをキャリーでオーバーして奥のラフへ。アプローチを寄せきれずにボギーとしてしまう。
7番(パー3)は60cmにつけるスーパーショットで楽々バーディを奪ったものの、0Iで放った8番のティショット、さらに9番の第2打と終盤の勝負所で左に曲げるミスショットが出てしまい、上がり2ホールを連続ボギーとする後味の悪い締めくくりとなってしまった。
「(10番は)緊張していました。練習場でできたスイングができなかった。池のプレッシャーと、全米オープンの初日という2重の緊張で・・・」と唇を噛む石川。「ショットはすごく良かったのでそんなに難しく感じなかったです」と振り返ったが、全米オープンのセッティングが求めているショットの精度は、さらに繊細なものなのだろう。
初日を3オーバー62位タイで終えた石川。「スコアは悪くても3オーバーと思っていたので最低限はクリアできました。明日はもう1回スタートラインに立ったつもりで、もう1回アンダーパーを目指してラウンドしたいです」と、2日目の出直しを誓った。