遼、600ヤード越えの16番で2オン!達成感を抱きメジャー最終戦へ
WGC(世界ゴルフ選手権)「WGCブリヂストンインビテーショナル」に出場している石川遼は、通算6オーバーの64位タイで最終日を迎えた。1番でピンの右1.5mのバーディパットを沈め、幸先の良いスタートを切った。続く2番パー5は、3打目でグリーン手前まで運んだが、4打目のアプローチでクラブのヘッドが芝に食われて、いわゆるチョロ。スコアを伸ばしたいパー5でボギーを叩いてしまった。
しかし、4番でグリーン左サイドのカラーから15mのパットを沈めると、5番パー3ではティショットをベタピンにつけて連続バーディ。6番はボギーとしたが、7番パー3ではピン左6mから右に曲がりながら下る難しいラインを読みきってバーディを奪う。
中盤の9番、11番は共に短いパーパットを外してボギーを叩き、この時点でスタート時の6オーバーに戻してしまった。だが、終盤に石川らしい攻めのゴルフが飛び出す。16番パー5は667ヤードの設定だが、この日はティグラウンドが66ヤード前に出されたため、実質601ヤード。ティショットを下り傾斜に運び、357ヤード先のファーストカットまで運んだ。
ピンまで250ヤード。手前には池が待ちかまえている状況で、ライは極端な左足下がり。「普通なら狙う状況ではないですね。でも最初から狙おうと決めていたので、緊張はしましたが、躊躇はしませんでした」。3番ウッドを手にした石川は、渾身の力で振りぬくと、ボールの行方が心配で思わず走りだした。
すると、グリーンを取り囲んだギャラリーから大歓声が沸き起こり、石川自身もボールの位置を確認すると右手を挙げて声援にこたえた。グリーン奥からのイーグルパットは決まらなかったが、難なくバーディ。そして最終18番でも3mのバーディパットを沈め、通算4オーバーの53位タイでホールアウトした。
「今日は手ごたえがありました。凄く充実した状態で来週のメジャーを迎えられます」と、最終日になってアンダーパーをマークした喜びからか、石川の声も明るい。そして、次週に向けて「風が強いコースということで、最近はドライバーショットで低い弾道を練習しています。今日も意識的に何度か低い球を試しました。イメージ通りに打てるようになってきたので、次週が楽しみです」と、次週への抱負を語り、早速戦いの場となるミルウォーキーへと向かった。