遼17位、世界との差を実感
2009/11/08 19:39
「WGC HSBCチャンピオンズ」最終日、精一杯戦い抜いた石川遼が感じていたのは、世界とのレベルの差だった。
3日目を終えて首位と7打差の8位タイ。スタート前の石川は「2アンダーでプレーすればこの位置をキープ出来ると思っていた」と打ち明ける。前半を1バーディ1ボギーで折り返すと、後半の13番から3連続バーディ奪取。16番では深いラフからのアプローチを続けてミスしダブルボギーを叩いたが、直後の17番ですぐにバーディを取り返す。狙い通りの2アンダー、通算9アンダーでフィニッシュしたが…、実際は取り残されていた。
「思ったより周りのスコアが動いていて、どの組から優勝者が出るか分からない感じだった」と石川。エルス、マキロイが「63」で優勝争いに顔を出し、他の選手も簡単に5つ6つとスコアを伸ばす。「自分がこうだなって思うレベルと、実際の世界のレベルに差がありました。思ったより世界のレベルは高かったです」。石川は、正直にそう話した。
世界との差を聞かれると、「あり過ぎて、何から言っていいのか分からないけど」と前置きしながら、「アプローチもそうだけど、ドライバーの飛距離の差に驚かされます。もっと遠くへ飛ばして、ショートアイアンでピンをデッドに狙っていくことを、もっと追求していかないといけない」。これまで続けてきた努力が、まだまだ必要なことを再認識させられた。
世界の頂点への道のりを山登りに喩えると、「まだ世界の山には踏み込んでもいない。眺めているだけ」と表現する。「17位でも通用しているとは思わない」と石川は断言する。しかし、遠くからでも、その頂は確かに見えているはずだ。次週からは賞金王争い佳境の日本ツアーが舞台となる。世界の頂を極める為に、まずは日本の頂を征服する。