遼、シングルスでも勝利!チーム最多の3勝目を挙げる
1番パー5ではティショットを左に曲げながらも、3打目で5mのバーディチャンスにつけた。しかし対戦相手のケニー・ペリーは1.5mのバーディチャンスにつけていたため外せないパットとなり、これを何とか沈めて、分けに持ち込んだ。
続く2番パー3では右ラフからアプローチが2.5mショートしたが、ねじ込んでパーセーブ。3番では2打目がグリーン手前のバンカーあご付近に突き刺さってボギーとしたが、ペリーも3mのパーパットがカップに蹴られてボギー。「ザ・プレジデンツカップ」最終日のシングルスマッチに臨んだ石川遼は、序盤からギリギリの戦いを続けていた。
4番でペリーにバーディを奪われ1ダウンとなったが、7番でバーディを取り返してオールスクエア。9番ではペリーがボギーを叩いて1アップとする。曇り空で冷たい風が吹きつける肌寒い天気の中、石川はカイロを手にして戦う。
10番、11番とペリーがしぶといパーパットを沈めて、世界ランク6位の実力を見せつける。スタート前の石川は、「どうみてもケニーの方が力が上なので、回ったことのない17番、18番までなんとかへばりついてプレーするつもりでやる」と心に決めていたという。
13番でペリーにバーディを奪われてオールスクエアとなって迎えた14番パー3。ペリーはピン上1.2mにつけてグリーンを取り巻いた米国ギャラリーから喝采を浴びる。続けて放った石川のショットは、「ゴー」という自身の叫び声に後押しされて、これもピン下1.2mに止まるナイスショット。ギャラリーのどよめきの中、先にこのバーディパットを沈めると、ペリーは決めきれずに再び石川が1アップ、リードした。
湖越えのティショットとなる左ドッグレッグの15番では、かろうじてハザードを越え、左サイドのラフに止まる。電光掲示板による救済を受けたラフからの第2打は、木の枝に当たりながらもグリーンオン。2パットのパーで引き分ける。続く16番では、ペリーが80cmのバーディチャンスにつけるも、石川はピン上のカラーから7mを先に沈めてバーディ奪取。これにはペリーも苦笑い。グリーンサイドで見守っていたグレッグ・ノーマンはガッツポーズで祝福した。
今大会、初めて迎えた17番でペリーが1.2mのパーパットを外したところで、石川の70 cm のパーパットをコンシード。2&1で石川が勝利を飾った。石川の今大会の成績は3勝2敗。国際選抜で3勝を挙げたのは、石川とE.エルスの二人だけ。キャプテン推薦での初出場ながら、チームに大いに貢献した。