イーグル、そしてダブルボギー!強行軍の宮里は16位タイ
「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」初日、9時23分スタートの1番ティに姿を現した宮里藍は元気な笑顔を浮かべていたが、そこに至るまでの道のりは決して楽なものではなかった。
米国テキサス州で行われていた米女子ツアー最終戦が月曜日に終わると、その日のうちにヒューストンからシカゴまで移動。翌火曜日にシカゴから成田まで約14時間のフライトで夕方に日本に到着すると、今度は羽田まで車で移動し、18時50分発の宮崎行きに搭乗。「ホテルに着いたのは22時位です」と宮里は振り返る。それでも、帯同するトレーナーにマッサージを受け、「ツアーを続けていく中で、こういうこともある。100%は無理でも、70%でも80%でも、整えてやることが大事」と出来る範囲での最善を尽くし、初日を迎えた。
1番では、第2打をピンそば50cmにぴたりとつけてバーディ発進。2番、3番をパーとすると、4番ではティショットをフェアウェイに置き、残り123ヤードの第2打を8Iで放つと、ピン手前にオンしてそのままするするとカップに消えてイーグル奪取。米ツアーでの勢いそのままのゴルフを見せた。
しかし、「3番でバーディパットを4m位ショートして、思っているのと違うなと感じた」と宮里。パッティンググリーンでは目の強さを感じなかったというが、コースに出ると高麗特有の強い芝目に悩まされた。7番でボギーを叩くと、9番ではバンカーを渡り歩いてダブルボギー。前半の貯金を吐き出すと、後半も2ボギーで、終わってみれば2オーバーの16位タイという初日に終わった。
「グリーンでイメージが出にくかったのは許容範囲。今日は凄くよかったです」と宮里はそれでも前向きさを失わない。それは、4日間競技のメジャー大会は最後まで何が起こるかわからないということを熟知しているから。
「今日回っていて、特別なフィールドということも感じるし、私が見ても女王争いは良い形だと思う。今年は日本の試合に勝って、この試合に出ていることが大きい」と充実した表情を見せる。強行日程の影響は否定できないが、残り3日でどこまで本来の力を見せてくれるか、注目したい。