2007年 全英リコー女子オープン

昨年の悔いを晴らすには、4日間安定したプレーが求められる

2007/07/30 20:15
2年連続で好成績を収めている宮里藍にかかる期待は、今年も大きい(Getty/AFLO)

2005年大会で11位タイ、昨年大会では単独9位。フェアウェイを取り囲む深いラフにも読みにくい風にも臆することなく、リンクスコースで好成績を収めている宮里藍。昨年大会は、最終日にその日のベストスコアとなる「67」をマークして猛烈な追い上げを見せ、ギャラリーを、そして日本で観戦するファンを大いに沸かせてくれた。しかしホールアウト後には、「やっと掴みかけた時に試合が終わってしまった」と、遅すぎたスパートに対して悔しさをにじませるコメントを残している。

今季の宮里のプレーを見ていると、そのスロースターターぶりが、より顕著に現れているように感じる。序盤は出遅れるものの、決勝ラウンドに入ると次々とバーディチャンスをものにしてスコアを伸ばしていく。そのために、優勝まで後一歩のところで届かない試合が続いているのかもしれない。しかし宮里を見守るファンにとっては、それがたまらなくエキサイティングな展開となって映るのだが。

今季はショットの好調ぶりが際立っており、不調が続いていたパットも徐々に改善されている様子。宮里は残る課題にアプローチを挙げているが、パーオン率が低くなりやすいリンクス攻略に、卓越したショートゲームは欠かせない。グリーンを外した時のアプローチ、これが4日間安定したスコアへの、そして上位進出へのカギになるかもしれない。

昨年大会では2日目、3日目の不調が響き、悔いが残った状態でフィールドを去った宮里。それから1年を経て一回りも二回りも成長した宮里が挑む「全英リコー女子オープン」。ゴルフの聖地と呼ばれるセントアンドリュースを舞台に、昨年以上の活躍を演じてくれることを期待したい。

2007年 全英リコー女子オープン