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2024年 バレロテキサスオープン
期間:04/04〜04/07 場所:TPCサンアントニオ オークス・コース(テキサス州)

ホールインワンにまつわる“普通ではない”裏話 スピース「使い過ぎていた」

ゴルフにはしかるべき準備に対し、面白い形で見返りが得られるときがある。

4月「バレロテキサスオープン」の第1ラウンドの最中、ジョーダン・スピースは199ヤードの16番(パー3)でホールインワンを達成した。

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完璧なラインで、完璧な飛距離。それは完璧なショットだった。しかし、それはあと少しで実現しなかったかもしれないのである。

ラウンド後の記者会見にて、スピースはショットで使用したタイトリストT100の7番アイアンは、その時、彼のバッグに入っていた唯一のおろし立てのクラブだったことを明かした。

「僕は7番アイアンを打つのが好きで、番手間の飛距離を確認する上で、7番アイアンを使っていたけど、5ヤードほど飛び過ぎていたんだ」

「なぜかはわからなかったので、水曜日のプロアマの後、練習レンジに溝の真新しい新品の7番アイアンを持って行って試してみたら、スピン量は狙い通りの数字になり、4~5ヤード飛距離が落ちたんだ。もし、昨日7番アイアンを替えていなかったら、僕はあれを達成できていなかったんだ。面白いものだね」

ちょっと待った。なぜ彼は7番アイアンのみを変更し、アイアンの他の番手は替えなかったのだろうか?

その答えを深掘りするため、GolfWRX.comは今週「CJカップ バイロン・ネルソン」(テキサス州・TPCクレイグランチ)の火曜日に、スピースから話を聞いた。

スピースによると、彼と彼のコーチであるキャメロン・マコーミック氏がともに練習を行う際は、偶数の番手のアイアンを使用することが多いのだが、スピースが単独で練習する際は、奇数の番手を選んでいるとのこと。

そして、奇数の番手で彼が最も多用するのが、7番アイアンなのである。お気に入りの番手があるのは、全くもって珍しい話ではなく、タイガー・ウッズが練習で8番アイアンを多用するのは有名な話だが、スピースにとってそれは7番なのである。

「僕は7番アイアンでかなり打っているね。一人の場合は特にそうだね」と、スピースは火曜にGolfWRX.comに語った。

スピースは長時間の練習をいとわないため、これまでも、よく溝を摩耗させてきた。

「僕の6番と8番アイアンと比較すると、(7番の)スピン量は低かったので、飛び過ぎていたんだ。僕はその原因を特定しようとした。もしかしたら、アイアンの造りのせいかと思い、ライ角とロフトを確認してみたのだけど、全て問題はなかったんだ」

「だから、最終的に僕は“新しいので問題が解決するか試してみて良いかな”と言ったんだ」と、その時の状況について説明した。そして、いつも通りの仕様に組まれた新しいタイトリストT100の7番アイアンを受け取ったのである。

その後、彼は木曜日に199ヤードからホールインワンを達成した。

「たぶん、アイアン1本だけを変更したのは、今回以外で1度しかないと思うので、あれは普通のことではなかったね。僕が思うに、あれは使い過ぎて、溝が摩耗してしまっていた」とスピースは続けた。

このストーリーを読んでいるアマチュアにとっても、ここには価値のある教訓がある。アマチュアがスピースほど練習することはないであろうし、彼の7番アイアンを使用した練習量に達することもないであろうが、それでも定期的にアイアンとウェッジの確認を行うのは重要なことである。

ゴルフクラブのフェースの溝が著しく摩耗していると、インパクト時に発生するボールとフェースの摩擦が低減し、結果としてスピン量が減って飛距離が伸びてしまうのである。

最初に確認すべきクラブは、バッグの中で最も摩耗が進みやすい、バンカーやグリーン周りで最も使用するウェッジとなる。参考までに書いておくと、PGAツアーの選手たちは、1、2カ月おきにロブウェッジやサンドウェッジを交換する。

次に確認すべきクラブは、練習レンジで最も使用しているアイアンセットの番手だ。それがPWであれ、ウッズのように8番アイアンであれ、スピースのように7番アイアンであれ、特定の番手を集中して使用している場合、パフォーマンスに影響が出るため、交換を必要とすることがある。

お気に入りの番手を使用した際、ゴルフボールがグリーン上で以前のように着弾せず、スピンが利いていないように感じたり、弾道や飛距離に異常を感じたりした場合、そろそろ交換のタイミングかもしれない。

また、指の爪を使えば、より手軽な方法で、クラブの溝の摩耗具合を調べることができる。もし、溝が感じられず、フェースがフラットに感じられるようであれば、そのクラブは爪テストに失格したことを意味するので、新しいクラブへの替え時ということになる。

場合によっては、スピース同様、セット全体ではなく、摩耗の進んだ特定の1本のみ、替えれば済むかもしれない。そして、スピース同様、ゴルフはその準備と細部への注意に報いてくれるかもしれない。

(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)

情報提供:PGA TOUR

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