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ウッズは「もう終わった」か? カムバック悲観論相次ぐ

ウッズは復帰戦のフェニックスオープンで2 ウッズは復帰戦のフェニックスオープンで2日目に「82」を叩き、最下位で予選落ちした

不振にあえぐタイガー・ウッズが、8日付の最新世界ランクで62位に後退した。昨年8月「全米プロゴルフ選手権」以来となった直近2試合の復帰戦で、予選落ち、途中棄権の精彩を欠く結果。1996年のプロ転向直後を除いてこれまでのワーストだった2011年11月当時の58位を下回る過去最悪の転落となった。

2週前の「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」で約5カ月ぶりにツアー競技に戻って以来、ウッズは最下位→途中棄権の成績やスコア以上に、目を覆いたくなるプレー内容が驚きをもって受け止められ、現地では“2度目のカムバック”に悲観的な内容で報じられている。米国の全国紙「USA TODAY」(電子版)にも「タイガー・ウッズの終焉」という見出しの特集記事が掲載されたほどだ。

特に注目されているのが、アプローチショット(チッピング)の悲惨さ。ツアー復帰してからのウッズは、バンカーからの“ホームラン”や、ラフからグリーンに乗せられないシーンが1度や2度ではない。苦し紛れにロングアイアンやパターで転がすシーンがクローズアップされ、「ファーマーズインシュランスオープン」開幕前日の練習場では、他のプロにウェッジショットのアドバイスを求める姿も見せた。

スポーツ専門ウェブサイト「SB Nation」は、「ビリー・ホーシェルからのレッスン中、ウッズは無様なホーゼル・ロケット(シャンク)を飛ばしていた」と、練習中の衝撃的なシーンを描写した。

ウッズは昨秋に前コーチのショーン・フォーリーと別れ、「スイング・コンサルタント」としてクリス・コモを新たにチームに迎えた。本人は、得意だったアプローチが壊滅的な状況にある理由も、昨秋から取り組んでいるスイング改造による影響と説明している。ただ、3大ネットワークのNBC(電子版)はそれさえ、「昨年12月の『ヒーローワールドチャレンジ』のときにミスが相次ぎ、コーチと練習を積むと言ったのに、その成果は見られなかった」と、状況の深刻さを物語る一要素として扱う。

深い霧が立ち込めたトーレパインズGCを“ 深い霧が立ち込めたトーレパインズGCを“スイング・コンサルタント”のクリス・コモと歩くウッズ

ウッズの黄金期を支えた2人のコーチも、それぞれ異なる視点で状況を悲観している。

アマチュア時代から指導に携わったブッチ・ハーモンは、テレビインタビューで「過剰なスピード感を持った新しいスイング」が今回の棄権にもつながっていると分析。「信じられないくらい激しく振って捻転スピードを出していた。練習場ではさほど強く振ってはいなかったが、コースに出たとたんにコントロールできなくなったように見えた」。39歳になったウッズが、身体能力に優れた若き日のスピード、飛距離を求めていると指摘した。

ハーモンの次に2004年から6年間指導したハンク・ヘイニーは、「変化を求める姿勢」こそがウッズの“敵”であると指摘した。12年には暴露本「ザ・ビッグミス」を出版したコーチである。

「スイングを変えることを常に考えていることこそが悪いところ。(ヘイニーの前にコンビを組んだ)ブッチ・ハーモンのときのスイングを(タイガー自身が)変えようと考えなければ、既にジャック・ニクラスの記録(メジャー通算18勝)を破っていたと思う。高い確率でメジャーに勝てる可能性があっても、彼はスイングを変える。その都度、調整に時間がかかってしまう」。記録樹立への欲を、冒険的な野心が上回るメンタルの持ち主だという。

ウッズは現在メジャー通算14勝。ヘイニーは「メディアはニクラスの記録を破ることこそが彼のゴールだとしているが、私はそういうモチベーションを感じ取ったことはない」と証言する。そして、「ドライバーショットの問題、ショートゲームの問題…やるべきことはたくさんあるが、残された時間は少ない」と、選手寿命にも言及した。

ウッズはかつて、2005年6月から10年10月末にかけて281週にわたり世界ランク1位の最長保持記録を樹立した。ひざの故障を経て、13年3月末に再び頂点に返り咲き、その座を約1年間キープしたが、腰痛で戦線離脱を余儀なくされた昨年5月にアダム・スコット(オーストラリア)に明け渡してからは、後退一途。プロ20年目のシーズン、目の前の霧を吹き払う力がウッズにまだ残されているか?


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