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手痛い短縮競技 公傷適用の高山忠洋はシード権維持に懸命

◇国内男子◇中日クラウンズ 3日目(1日)◇名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース(愛知県)◇6557yd(パー70)

ベテランの高山忠洋に、キャリアの行方を左右するビッグチャンスが訪れた。予選ラウンドで「66」、「67」をマークして通算7アンダー。この日はフォローの風を読んだ終盤17番(パー3)で8Iの第1打をピン奥50cmにつけ、18番では8mを沈めて2連続バーディフィニッシュ。5人が並ぶ暫定首位に立ち、出場権の確保に必死な状況で2011年以来の優勝を視界にとらえた。

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2月に43歳になった高山は2018年の夏場に右目に異常を感じ戦列を離れた。中心性漿液(しょうえき)性脈絡網膜症という網膜剥離による病で、「右目だけ水の中につけてモノを見ている感じ。ぼやけて遠近感がとれない」という症状が続き、冬場に手術に踏み切った。19年の試合出場はなく、昨年9月に特別保障制度(公傷)を利用してツアーにカムバック。16年間維持してきたシードを維持するためには今大会を含め、残り3試合で約500万円を稼ぐ必要がある。

27位だった今年の初戦「東建ホームメイトカップ」は1選手が新型コロナウイルスに感染したため競技が短縮された。今大会も初日の大雨で54ホールになり、賞金ランキングへの加算額が当初の予定の75%に。限られた出場試合でより好成績が必要になるため、減額は大きな痛手だ。

今大会の優勝賞金(ランキング加算)は1500万円、2位で750万円。510万円となる単独3位がまずは目安となりそうだが、「不利な状況ではあるが、賞金のことばかり考えると届かない気がする。自分の未来につなげられるように1ショット、1ショットを」と丁寧なプレーを心がける。(愛知県東郷町/桂川洋一)

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