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中学生からプロゴルファーへ “あやめ”と“梅”の成長物語

2017/09/03 09:15

出会いは森井が中学3年の時。いまでは立派な選手とキャディの関係だ

◇国内女子◇ゴルフ5レディス 2日目(2日)◇ゴルフ5カントリーオークビレッヂ(千葉県)◇6373yd(パー72)

もう、ひと昔も前の話だ。2人が初めて出会ったのは、2008年「つるやオープン」のプロアマ戦。「つるやカップ ジュニアゴルフチャレンジ」というジュニア大会を勝ち抜いた当時14歳(中学3年生)の森井菖(あやめ)は、その副賞として、国内男子ツアー「つるやオープン」のプロアマ戦で藤田寛之とラウンドする権利を得た。当時、藤田の隣にいたのが梅原敦キャディだった。

「いつか自分がプロになったらキャディをしてください」という夢の詰まったお願いは、森井が2015年のファイナルQTで17位になったことで現実味を帯びた。16年の国内女子ツアー開幕戦が行われた沖縄で、22歳になった森井は父親とともに梅原氏に声を掛けた。「あの話、覚えていてくれていますか?」そんな縁が、再び2人を結び付けた。

「憧れの人だった」という梅原氏に初めてバッグを担いでもらったのは、昨年の「サイバーエージェントレディス」だ。「めっちゃ緊張しました」と森井は苦笑いで振り返る。昨年はQTでもう1回。今年に入って頻度は増して、今週が7試合目のタッグとなる。ロープ内での唯一の味方として過ごす2度目の夏が過ぎ、いまでは「腹が立つこともある(笑)」と言えるまで関係は成熟した。「でも、厳しく言ってくれるので、私にとって大事な人です」と、ちょっぴり照れくさそうに言い添えた。

賞金王まで上り詰めたベテランを見続けてきた梅原氏にとって、プロになりたてのころの森井は「アマチュアと変わらなかった」と手厳しい。「ぎりぎりの時間にゴルフ場に来て、『練習場に行きますー』っていうプロはいない。みんな早く来て、駐車場で走ったり、ストレッチをしたりする。差が開くというレベルじゃなくて、話にならない。すぐ消える選手の1人のように思いました」と述懐する。そんなことを繰り返し説いてきて、「徐々に変わってきましたね」。いまもキャディを続けていることが、その成長の証明だろう。

「打ちたい球が打てなかったりすると、だんだん凹んできてしまう」というのが森井の悩み。「笑っていなかったら、良い流れも来なくなるぞ!」という梅原氏の叱責を聞くたびに、いつもハッと背筋を伸ばす。1オーバーから出た2日目は4番、5番で連続ボギー。8番でダブルボギーをたたいて4オーバーまでスコアを落とした。「いままでなら180%崩れていた」と梅原氏は言うが、ここで踏み止まって残り10ホールをパープレーで切り抜け、決勝ラウンドの切符をつかんだ。「奇跡ですよね」という梅原氏の評価も、そのうち“これくらいは当たり前”に変化していくのだろうか?

ツアーではまだ11位が最高位。優勝争いの経験もこれからだ。むしろ、「ここ2、3年やったことがない」と照れるガッツポーズが目下の課題だ。「(梅原氏に)『ガッツポーズくらいしてみろよ!』って言われるけど、ちょっと恥ずかしい。梅さんに見られていると余計にできない」とはにかんでしまう。もし、あなたが森井のガッツポーズを見たならば、それは彼女がまた1つ、小さな壁を越えた証しだ。(千葉県市原市/今岡涼太)

今岡涼太(いまおかりょうた)
1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka

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