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藤田幸希、失意のどん底からの価値ある勝利

藤田幸希といえば、どうしても「プロミスレディス」というイメージが強い。2006年大会でプロ初勝利、翌2007年大会では連覇を果たして通算2勝目を手にした。迎えた2008年、ツアー制度施行後では日本人初となる同一大会3連覇に挑んだが、初日に「80」と大きく崩れ、まさかの予選落ちを喫した。

周囲から寄せられる3連覇への期待は、同時に大きな重圧となり藤田に襲いかかった。「あれだけの緊張は、もうないでしょう」。しかし、この重圧からの解放が、藤田のゴルフを変えることになる。

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「プロミスが終わってから、気持ち的に大きく変わりました。優勝争いでも落ち着いて、開き直ってプレーできるようになりましたね。あんな経験はなかったし、プラスに替えていこうと考えていました」。その効果は、今週の「ゴルフ5レディス」最終日に明確に現れた。「全英リコー女子オープン」を制した申智愛に臆することなく、熾烈な競り合いを制して逆転勝利。価値ある勝利を手にした。

父でありコーチでもある健さん(54)も、「プロミスで失敗してからの優勝は成長した部分。まだまだ、これから進化しますよ」と娘の成長ぶりに目を細めた。次週は、国内メジャー「日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯」。「調子が上がっている中での優勝だし、来週は良い流れで臨めます」と藤田。今シーズン残り12試合、目の離せない存在となりそうだ。(編集部:塚田達也)

塚田達也(つかだたつや) プロフィール

1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。



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