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【GDOEYE】石川遼「僕が今、できることを」

ラウンド後、インタビューを受ける石川遼。 ラウンド後、インタビューを受ける石川遼。まっすぐな視線の先にあるものは…?

フロリダ州ドラールゴルフリゾート&スパで行われている「WGC キャデラック選手権」。
石川遼池田勇太藤田寛之の3選手は昼夜逆の日本国内の災害に悲痛な思いを抱えながらコースを歩き続けている。

遠く離れたアメリカ東海岸。悲惨な情報の数々が現地放送局のニュースや、ネット上にあふれている。現実とは思えないような母国の惨状に、藤田は「家族が無事だからと言って喜べない部分がある」。池田も「日本がああいう状況ですから…」と沈痛な面持ち。石川は「想像しただけで怖い。昨日よりも、今日の方が怖い」と言った。

恐怖や悲しみを感じれば感じるほど、時差と距離がもどかしい。それぞれが、少なからず「今ここで、ゴルフをやっていていいのだろうか?」という疑問を抱いていた。

現地時間12日早朝、石川は起床するといつものようにパソコンを開いた。世界的なサッカー選手が日本国内へ送るエールを目にし「アスリートの皆さんが、(現状を)どう思っているか気になった」。一人のプロゴルファーとして、自身の取るべき行動に思いを巡らせた。

数時間後には第3ラウンドが始まる。それでもパソコンの前からは離れられない。すると、ある文章にたどり着いた。陸上選手、為末大のブログ。日本のアスリートに向けたメッセージで、目の前が開けた。

石川「今すぐ現場に駆けつけることもできないし、助けるプロフェッショナルがいて、(物資)輸送のプロフェッショナルもいる。だから自分だけにできることをやろうと思った。僕は人にスポーツの素晴らしさを見せる立場として、今もそれを変えることなくやろうと思う」。

「勇気を与えられるように、自分ができることをやります」。胸に充満する複雑な思いとも戦いながら、3選手は最終日のティグラウンドに立つ。(編集部・桂川洋一)

桂川洋一(かつらがわよういち)
1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw