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セベ最後の優勝を振り返る

4月9日に生まれたセベ・バレステロスは25年前のこの日、「スペインオープン」で自身最後の優勝となる欧州ツアー50勝目を挙げた。

メジャー5勝の実績と、人を釘付けにする娯楽性の高いプレースタイルにより、長年にわたりツアーで存在感を発揮してきたセベだったが、1995年の同大会が始まったとき、4日後に彼が個人として欧州ツアーで最後のトロフィーを掲げることになるのを誰も知らなかった。

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大会初日は、イングランドのピーター・ミッチェルが「66」をマークして首位に躍り出た。38歳だった「マスターズ」2勝のバレステロスは、2アンダーの「70」で首位と4打差につけた。

バレステロスは前年の「ドイツマスターズ」以降勝利から遠ざかっていたが、5アンダーの「67」をマークした2日目を終えた時点でも、首位と4打差を維持し、優勝争いに顔をのぞかせた。

天才にして第一人者だったバレステロスは、常に魔法の瞬間を作り出せた選手。クラブ・デ・カンポでの3日目には正にそれをやり遂げて6アンダーをマークし、新たに首位に浮上したゴードン・ブランドJr.と1打差につけた。

欧州ツアー50勝目を視野に入れたバレステロスは驚異の存在となったが、最終日の出だし3ホールで3ボギーをたたき、50勝目には待ったがかかるかに見えた。

「ボールに意思があるように見えた」と彼は出だしのつまずきについて述べた。

しかし、他の誰もこの出遅れを自身の利として生かすことができず、ペドレニャ生まれのスターは4番でバーディを奪い、「38」でハーフターンしたのである。

先頭を走るブランドJr.は4番と5番で連続ボギーをたたいたが、通算12アンダーで首位の座を堅持。バレステロス、ホセ・リベロ、イグナシオ・ガリードのスペイン勢が通算11アンダーで追う展開となった。

4人の選手たちがリーダーボードのトップの座を巡る攻防を繰り広げるなか、リベロとガリードが動きを見せ、前者が12番でバーディを奪って単独首位に浮上した。欧州チャレンジツアー上がりのガリードは終盤を2バーディ、1ボギーでプレーした。

残りホールが少なくなるなか、さらなる魔法を求められたバレステロスはそれを見事に遂行した。

彼は14番、15番、そして18番でバーディを奪い、リベロとガリードを2打差で下して母国でのナショナルオープン3勝目にしてキャリア最後の勝利を挙げたのである。

バレステロスは2011年に他界するまで、このゲームでさらに多くの業績を残しており、1997年にはスペインの地で感動の勝利を果たした「ライダーカップ」で欧州代表のキャプテンを務めた。

この日は、多くの人々が我らのゲームを永遠に変えた男を思い出すのである。

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