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緊急搬送からのぉ~4位発進 吉田弓美子のもう1つの戦い

鮮やかに咲き乱れる桜の花を落とす春の雨。嘆く日本人は数多い。でも、大きな声では言えないけれど、それを歓迎せずにいられない一部の人もいる。春のもうひとつの風物詩といえば、花粉症。昨年国内女子ツアーで3勝を挙げた吉田弓美子は、少なからずそんな思いを巡らせてしまう1人だ。

この時期になると、白いマスク姿でプレーするのが定番となっている吉田。「カメラマンの方にはなんだか申し訳なくなる…」と苦笑いするが、前週はそれこそ笑えないアクシデントに見舞われていた。「アクサレディス in MIYAZAKI」の初日、この重度の持病が悪化して過呼吸状態となり、会場から緊急搬送されていたのである。

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予選ラウンドは小学生時代から知った仲の渡邉彩香と同組でプレーし「我慢してしまい、倒れてしまった」とか。翌日も「雨だったから大丈夫かなあと思って(会場に)行ってみたけれど、ダメで…」。無理がたたり、結局は棄権を強いられた。

しかし3日(木)、静岡県の葛城GC山名コースで開幕した国内女子ツアー「ヤマハレディースオープン葛城」の初日。吉田は4バーディ、ノーボギーの「68」をマークして4アンダー。傾斜の激しいグリーンで警戒すべき下りのパットを丁寧に処理し、首位に2打差の4位タイと好発進を決めた。ホールアウト後、同組の原江里菜から思わず「仮病?!」とチクリとされるほどのプレーだったが、本人は「午後から雨が降って良かった…落ち着いたゴルフができました」と安どのため息だ。

とはいえ、笑顔は控えめ。「気持ちの起伏が激しいと過呼吸になりやすいみたいで、(医師からは)『なるべくストレスがかからないように』と言われている」。過呼吸にまで至ったのは小学生時代以来とあって、ショックはまだ尾を引いている。「このプレーをあと3日間、続けられれば」。他選手とは別の戦いへ向かう表情は、神妙そのものだった。(静岡県袋井市/桂川洋一)

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2014年 ヤマハレディースオープン葛城



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