2018/03/01HOTLIST2018

豊かな操作性と低重心 エポン AF-303 アイアン

エポン AF-303 総評 他人にバッグをのぞかれ、何を使っているのかと思わせるのを楽しむマイナー志向の上級者は一考すべきクラブである。アスリート向けのアイアンとしては、ソールの幅は広い方だが、トップラインはアスリート向けクラブとして矛盾している点はない。また、鍛造技術の品質にも疑問の余地はない。1977年に設立されたエポンは、世界有数の鍛造工房である遠藤製作所の子会社であり、このキャビティバックは豊かな操作性と低重心による高弾道が合わさったクラブとなっている。(アスリート向け) コメント 【上級者】ドリンクではなく、エンジンの方のV8を搭載しているかのような感じがする。とてもパワフルで、操作...
2018/03/01HOTLIST2018

飛距離と精度をバランス良く ウィルソン FG ツアー V6 アイアン

ウィルソン FG ツアー V6 総評 今日的なアスリート向けアイアンは、飛距離と精度という、両立させるのが難しい特性に焦点が絞られている。FGツアーV6アイアンは、複数の素材を使い、番手毎に最適な重心位置を定めることで、このバランスが良く取れている。3番、4番、5番は、タングステンをトウの低い部分(12グラム)とヒールの低い部分(8グラム)に溶接することで、芯を外したときの安定性を高めている。6番と7番はソール中央の低い位置にそれぞれ20グラムのタングステンを配置することで、弾道の高さを出しやすくしている。8番アイアンからギャップウェッジは、タングステンを使っていない。(アスリート向け) コメ...
2018/02/01HOTLIST2018

ロフトに応じてヘッド形状が変化 ミズノ ミズノプロ S18 ウェッジ

ミズノ S18 総評 ロフトに応じてヘッド形状を変えているのは、何も美学的な理由に基づいているわけではない。そうではなく、ロフトの違いにより生じるパフォーマンス要件の差異を調整するために行われている。ロフトが増えるとともに、ブレードのトップ方向により重量が配置されるようになっているが、これにより重心位置が上昇する。こうすることで、弾道のコントロールとスピン量の増加という、高ロフトのウェッジを使用する上でプレーヤーが最も重視する効果が生まれる。ほかにも、ミズノ特有の機能が盛り込まれている。ロフトによって変化する溝とソールグラインド、ホウ素を使用した耐久性の高い軟鉄鍛造設計などだ。 コメント 【上...
2018/02/01HOTLIST2018

日本メーカーの技術の高さ エポン ツアー ウェッジ

エポン ツアー ウェッジ 総評 多くの人にとってエポンはノーマークだったかもしれないが、日本に本社を置く親会社の遠藤製作所は、ゴルフ業界では、多くのトップブランドの鍛造クラブヘッドを製造することで有名だ。このコンパクトなウェッジは、その専門技術の高さを静かに物語っている(瞬きするだけで背面のロゴを見失ってしまうほどシンプル)。打感を向上させるため、ホーゼルからクラブヘッドにかけて単一の軟鉄で鍛造されており、ソールのグラインドとロフトの設計は一体化されている。独特な溝も注目して欲しい。ミリングの層が追加されたことで、濡れたコンディションでのスピン量が向上している。 コメント 【上級者】短いシャフ...
2018/02/01HOTLIST2018

4本の小溝が生む摩擦 ブリヂストン ツアーB XW-1 ウェッジ

ブリヂストン ツアーB XW-1 総評 ロフトが6種類、ソールのグラインドが1種類しかないにも関わらず、このウェッジファミリーは、打感とスピン量という重要な2点をしっかりと押さえている。軟鉄鍛造構造と中央に配されたウェートパッドにより、芯に当たったときの打感がすばらしい。スピンに関して言えば、溝はもちろんUSGA(全米ゴルフ協会)の制限に適合しているが、ブリヂストンの過去のモデルから最も大きな進化を遂げたのは、溝の間のフラットなエリアだ。このウェッジでは、ランダムの渦巻き形状や、線状に刻むミリングを施すのではなく、4本の小さい溝による明確なパターンにより、摩擦係数を高めている。 コメント 【上...
2018/02/01HOTLIST2018

溝の設計が緻密 ミズノ T7 ウェッジ

ミズノ T7 総評 ホウ素を注入した軟鉄を使用したミズノの画期的な鍛造ウェッジの製法は、同社のアイアンの製法で使用されてきた技術に端を発している。このアイアンの製法の強みは、薄いながら飛距離の出るフェースを設計できるところにある。この強みはウェッジの製造に当たり、ロフトによって異なる溝のエッジ設計の緻密さを可能にし、さらに耐久性の向上も実現した。ヘッド形状はロフトにより異なる。低ロフトのリーディングエッジはフルショット向きのストレートなラインとなっており、高ロフトのリーディングエッジはオープンで構えやすいように丸みを帯びている。 コメント 【上級者】フルショットもコントロールショットもすばらし...
2018/02/01HOTLIST2018

”打感は科学”を追求 クリーブランド RTX-3 ウェッジ

クリーブランド RTX-3 総評 打感はウェッジの設計上、必須項目のひとつである。しかし、クリーブランドにとって“打感”とは、曖昧な感情的パラダイムのようなものではない。それは科学なのである。特にこのクラブでは、ホーゼルの軽量化により、フェースの中心に重心位置が配置されるようになった。これにより、ヘッドの質量が中心に集まり、一貫性のある打感を得られるようになった。これに加え、飛距離のコントロール、精度、スピン量も向上。スピン量の増加は、新しい溝設計(ラフからのパフォーマンス向上のため、溝は狭く深くなった)とロフトに応じて最適化されたミリング加工に負うところが大きい。 コメント 【上級者】思い描...
2018/02/01HOTLIST2018

見た目はイマイチだが使える クリーブランド CBX ウェッジ

クリーブランド CBX 総評 伝統的に複雑なウェッジ市場に対するクリーブランドの答えは、最も平均的なゴルファーの購入するアイアンを補足するクラブを作ることだった。低ロフトにはアイアンさながらのプログレッシブなヘッド形状を持たせ、高ロフトはウェッジらしい形状にすることで、アイアンからウェッジへの流れを整えた。これに加え、周辺重量の調整で軽量化したシャフトにより、許容度が増したほか、幅の広いやさしいソール形状が可能となった。さらに、CBXにはトップクラスの溝技術と表面をざらつかせるマイクロミーリング設計が用いられている。 コメント 【上級者】見た目はイマイチかもしれないが、グリーン周りでこれほど良...
2018/02/01HOTLIST2018

紙ヤスリのようなフェース キャロウェイ マックダディ 4 ウェッジ

キャロウェイ マックダディ 4 総評 スピンテクノロジーとフィッティングのオプションがウェッジのパフォーマンスを決める。キャロウェイのようにこのエリアのミリングを施すのは、文字通り少数である。ロフトに応じてミルド溝は2種類あり、溝と溝の間には表面の摩擦を向上させる新しい仕上げが施されている。溝の間の平面を削るのではなく、MD4ではここを凸状にすることで、より多くの接点を作り出し、短いショットでのスピン量を向上させた。フィッティングに関してはロフト9種類、ソールグラインド4種類と、これまでで最多となる計21種類のオプションが用意されている。 コメント 【上級者】トン・トン・キュというショットが簡...
2018/02/01HOTLIST2018

完全に芯だと驚きの当たり PXG 0317X ハイブリッド

PXG 0317X 総評 PXGはクラウンにスチールではなくカーボン繊維を使用した。これにより、ヘッド上部の重量が減り、その分をヘッド下部の前方へ移した。低重心はスピン量の低減を意味し、高弾道となるため、飛距離向上には良いレシピである。ソール内部には熱可塑性エラストマーのハニカムパッドを搭載。これにより、不必要な振動が吸収される。ソールにある7基のウェートは、フックやスライスなど打ちたい弾道に応じて移動できる。 コメント 【上級者】フェースはとても好反応だが、驚きの当たりは完全に芯でとらえたときしか出ない。 【中級者】ボールに対する構えやすさが完璧。簡単にターゲット方向へセットできる。小さいヘ...
2019/04/08新製品レポート

直進性が高くてダウンブローに打ち込める テーラーメイド M5 アイアン

【ミヤG】 こちらの「M5 アイアン」は、兄弟モデルの「M6 アイアン」よりもすっきりしたヘッド形状。トップブレードはそれなりに厚めですが、トウ側の高さが抑えられているせいか、構えたときの見た目にはシャープ感があります。 【ツルさん】 前作にあたる「M3 アイアン」では、フェース面のスコアラインの両側に「フェーススロット」という縦型の溝が設けられていましたよね。新しい「M5 アイアン」ではそれがなくなって、新テクロノジーとしてバックフェース側に「スピードブリッジ」が採用されました。そのおかげで、フェース面もクリーンなルックスになっています。オーソドックスな見た目を好むゴルファーには、こちらのほ...
2018/04/22HOTLIST2018

職人技とテクノロジーの融合 スコッティキャメロン セレクト パター(2018)

スコッティキャメロン セレクト(2018) キャメロンのパターはこれまで常に名匠の原理を想起させてきたが、2018年モデルはより技術的なアプローチをとっている。303ステンレス鋼のフェースの裏には、振動を3割軽減する素材が用いられており、距離のコントロールを補助するとともに、より柔らかい打感と打音を実現した。一方で、職人技も明らかにみてとれる。トウ、ヒール、前面、そして背面の緻密な削り出しは、複数あるネック構成の全てで、確実にアドレス時の向きをスクエアにする。 コメント 【上級者】金字塔となっているのには訳がある。柔らかさ、反応の速さ、そしてフィードバックのバランスが完璧。 【中級者】完璧なバ...
2018/04/21HOTLIST2018

ベタな色 静かだが破壊力 オデッセイ オー・ワークス レッド/ブラック パター

オデッセイ オー・ワークス レッド/ブラック 総評 このモデルはレッドかブラックのベタな色味になり、過去の白黒のアライメントパターンとは一線を画している。ソールのヒールとトゥのウェイトは、バランスを最適化している。全モデルでマイクロヒンジフェーステクノロジーが採用されており、柔らかいエラストマーのインサートと突起のあるステンレス鋼の層を加えることで、インパクトでフェースがたわんでトップスピンを作り出す仕組みになっている。 コメント 【上級者】とにかくパットしていて楽しい。ミスヒットでも距離のコントロールが効いていた。 【中級者】静かだが破壊力がある。重量配分が完璧。パターを後ろに引くと、あとは...
2018/03/21HOTLIST2018

怪物級のトラック キャロウェイ ローグシリーズ ドライバー

キャロウェイ ローグ/ローグ サブゼロ /ローグ ドロー 総評 昨年リリースのエピックがキャロウェイのスポーツセダンだとすると、ローグはモンスター級のトラックである。キャロウェイ史上最大となる3軸のカーボンクラウンが特徴的なジャンボな見た目は、許容度の高さを実現。そして前モデルから25パーセントの軽量化がなされた内部の“ジェイルブレーク”構造がパワーを提供する。フェースの背後でソールとクラウンをつなげている2本のチタン製のバーがヘッドを固定させるため、ミスヒットしても芯に当たったように飛ぶ。全体的な軽量化により、3モデル全てで許容度を高める工夫が施されており、スピンコントロールの利くサブゼロモ...
2018/03/21HOTLIST2018

ビロードのムチのような音 キャロウェイ GBBエピックシリーズ ドライバー

キャロウェイ GBBエピック/スター/サブゼロ 総評 1990年代以降、キャロウェイで最も大きな成功を収めたエピックファミリーでは、ドライバーのたわみ方を変える試みが採用された。フェースの背後でソールとクラウンをつなげている2本のチタン製のバーは、インパクト時のたわみをフェース側に集中させる役割を果たしている。この結果、フェースの広域で最大初速が得られるようになっている。軽量化されたコンポジット式のクラウンとソールは、スタンダードモデルではソール後方に配置されたスライド式のウェート、低スピンのサブゼロでは前方と後方に配置された固定式ウェートにより重みを与えることを可能にしている。スターは最新...
2018/04/07HOTLIST2018

「止まってくれ」は必要なし キャロウェイ ローグ スター アイアン

キャロウェイ ローグ スター 総評 純粋に飛距離を求めるプレーヤーは、このアイアンに魅力を感じるだろう。核となるテクノロジーはローグと同じ(カップフェース、エアポケット入りウレタン注入、番手毎に変化するフェース厚)だが、違いもある。そのうちのひとつは、より大きく、よりストロングロフト(ピッチングウェッジのロフトが42度と、常識破りに近い)になりながら、軽くなった全体の重量である。とはいえ、ワイドソールと重心位置を低く後方へ下げるタングステンにより、ボールは上げやすくなっており、ショットでグリーンを狙う度に「止まってくれ!」と叫ばなくても良いようになっている。(中級者向け) コメント 【中級者】...
2018/04/05HOTLIST2018

簡単なアイアンの終着点 ピン G400 アイアン

ピン G400 総評 ピンは今回で第9世代となるGシリーズを世に出したが、その間、ヘッド形状は中級者向けと初心者向けの間を行ったり来たりした。G400は前者にあたり、我々はこの選択を支持したい。同社が“ゲームをエンジョイする”アイアンと位置づける通り、芯を外したとき、中級者が必要とするパフォーマンスを得られるようになっている。余剰重量は、外周に配分されている。(中級者向け) コメント 【中級者】救いの手を差し伸べるべく、アドレスでボールを受け取っているかのように見えるのが良い。 【初級者】高弾道で安定感があり、打つのが簡単なアイアンに魅力を感じるのであれば、これこそが終着点。 (米ゴルフダイジ...
2018/04/03HOTLIST2018

ダフったけれど良く飛んだ キャロウェイ ローグ アイアン

キャロウェイ ローグ 総評 ときに複数の素材は、あるエリアの欠陥を補うために用いられる。キャロウェイは飛距離と操作性の望ましい革新的なオフセット(グースネック)のアイアンを作り上げるため、複数の素材を採用。厚みが変化するカップフェースは、広範囲で高初速のボールが打てるようになった。各ロングアイアンの弾道をそろえるため、タングステン製ウェートが使用されている。他の機能として、ウレタンの注入されたヘッド内部のエアポケットを挙げられるが、これは、振動を抑えつつフェースのたわみを助長するために設けられている。(中級者向け) コメント 【中級者】ロングアイアンは寛容性が高く、ハイブリッドは要らなくなるか...
2018/03/01HOTLIST2018

ターフの抵抗を軽減 ダンロップ スリクソン Z565 アイアン

ダンロップ スリクソン Z565 Z565のフェースは高強度スチール製で、それをカーボン・スチール製のボディとホーゼルが囲んでいる。これにより、打感の良いフレキシブルなフェースとなった。また、スリクソンのクラブ設計者は、トレーリングエッジ(後方のエッジ)の素材を減らし、ヒールとトウの部分を丸めることで、ターフの抵抗を軽減させた。トウのタングステン製チップは、芯を外したときの安定性を向上させている。大きくなった溝は、操作性の向上を目的としている。(アスリート向け飛び系) コメント 【上級者】ボールは打ち出したラインによく乗り、どちらの方向にも操作することができた。 【中級者】様々なショットを打っ...