2010/03/29マスターズ

【GDO EYE】遼、フェードを武器に2度目のマスターズへ挑む!

昨年初出場した「マスターズ」で石川遼が心に強く刻み込んでいるホールが、16番パー3。予選通過を目指していた大会2日目、グリーン右手前に切られたピンを果敢に狙った石川だったが、手前のバンカーに掴まりダブルボギー。「あの位置に切られたピンを狙っていく技術が僕には無かった」と唇を噛んだ。 あれから1年。「マスターズ」での雪辱を期して練習してきたことの一つに、“アイアンでフェードを打つ”という課題がある。石川が尊敬するジャンボ尾崎に「持ち球はドローでもいいけど、フェードも打てないとダメだぞ」と言われた事も、その取り組みに拍車を掛けた。 「ドローだと飛んだ時に飛び過ぎてしまうことがあるし、セミラフからだ...
2009/08/17全米プロゴルフ選手権

【GDO EYE】“完全アウェイ”のヤン、日本ではどう映る?

「全米プロゴルフ選手権」最終日は、まさかの結末が待ち受けていた。過去、タイガーがメジャーで挙げた14の通算勝利は、すべて首位で最終日を迎えていたもの。そして今年も、2位に2打差の単独首位で最終日をスタート。誰もが、タイガーの勝利を信じて疑わなかったはずだ。 その神話を打ち砕いたのが、日本ツアーでも活躍していた韓国のY.E.ヤンだ。日本では馴染み深い名前だが、今季のPGAツアーで1勝(ザ・ホンダクラシック)を挙げているとはいえ、アメリカでの知名度はまだまだ低いはず。最終組を回った2人に対し、かかる声援は9.5割がタイガー、0.5割がヤン。つまりは、完全アウェイ。その中でビッグタイトルを掴み取っ...
2009/07/20全英オープン

【GDO EYE】トム・ワトソン、歴史に刻まれた新たなストーリー

「全英オープン」最終日、トム・ワトソンは59歳での史上最年長メジャー優勝まで、ほんのあと僅かまで迫って見せた。「Old fogey almost did it(時代遅れがほぼやり遂げた)」。ワトソンは、この日の戦いを自らそう形容した。 ワトソンがターンベリーで見せてくれたのは、パーを拾うことの大切さ。パーオンしなくても、バンカーやグリーンサイドからアプローチを寄せていく。パーパットを沈めると、スコットランドのギャラリーは大歓声を挙げてワトソンを褒め称えた。 6度目のクラレットジャグを掲げる瞬間は目の前まで来ていたが、それはするりとすり抜けた。最終ホールをボギーとし、通算2アンダーで並んだシン...
2009/07/25国内男子

【GDO EYE】フェアウェイに乗せる方が、パターより易しいですよ

「長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント」最終日を単独首位で迎えるのは、47歳のベテラン、井戸木鴻樹だ。身長167センチと小柄な体躯。やはりパワー不足は否めず、ドライバーの飛距離ではハンデを負う身だ。その中で、井戸木の最大の武器は正確無比なドライバーショット。フェアウェイキープ率では、2002年と2003年、さらに2005年から3年連続で1位に輝く、日本ツアー屈指のスインガーだ。 今週もフェアウェイを外したのは、2日目が1度、3日目が2度と驚きの数字。不調が続いていたパターも復調の兆しを見せ始め、3日間を通して1ボギーと安定したプレーの礎となっている。その井戸...
2009/07/24国内男子

【GDO EYE】久々にツアーに復帰した人気者

コミカルな動きや明るいキャラクターで人気を博す、国内男子ツアーきってのエンターテイナー、すし石垣が、開幕戦以来久々にツアーの舞台に戻ってきた。「実は、ずっと前から痛かった」という右ひじの故障。もはやゴルフを満足にできない状態となり、5月に手術を決意。3時間に渡る内視鏡手術を行い、その後リハビリを続けてきた。 復帰戦は通算1アンダーの62位タイと、僅か1ストローク及ばずに予選落ち。残念な結果に終わったが、「良い感じですよ。入院して、考え方も変わりました。ゴルフができるだけで嬉しいですよね。ここは病院のベッドじゃないんだ、って」と、相変わらずの明るい調子で今週を振り返った。 ボールを本格的に打ち...
2009/07/23国内男子

【GDO EYE】59歳のワトソンに続け! 54歳の中嶋が好発進

「長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント」初日、54歳の中嶋常幸が、首位と1打差の4位タイ発進。この日は加瀬秀樹や井戸木鴻樹らベテラン勢の奮起が目立ったが、やはり一番の注目はこの人だろう。 ベテランの奮起といえば、今では真っ先に思い浮かぶのが、先週の「全英オープン」でプレーオフで惜敗した59歳のトム・ワトソン。報道陣に話題を振られた中嶋は、「見たよ、見たよ、テレビで。涙が出ちゃうくらい凄かったね」と、声のトーンを上げた。 「飛ぶということが1つ、それとスイングの正確さ。パットが良ければ、普通にレギュラーツアーで戦えるよね。あとはやっぱり凄いのは彼の経験だろうなあ...
2009/08/15全米プロゴルフ選手権

【GDO EYE】「全米プロ」で国内ツアーの賞金王争いに大変動!?

3度目の海外メジャー挑戦となる「全米プロゴルフ選手権」で、見事に自身初となる予選突破を果たした石川遼。タイガー・ウッズの独走など、強烈なインパクトのある見出しが躍る中、密かに日本ツアーの賞金王争いに影響しそうな事象も起きている。 国内男子のツアーメンバーであるブレンダン・ジョーンズが今大会に出場しており、タイガーに次ぐ2位タイで予選を突破。現在、海外獲得賞金を含んだ賞金ランキングにおいて3位につけるブレンダンが、多額の獲得賞金を手にする可能性が高いのだ。 優勝賞金は135万ドル(約12,800万円)と、日本ツアーの4~5倍の規模。10位でも約1,700万円を獲得できるなど、大会の規模と比例して...
2009/08/02国内男子

【GDO EYE】青木功 が遼を絶賛「これからが末恐ろしい」

「サン・クロレラクラシック」で4日間首位を守り切り、ツアーでは自身初となる完全優勝を果たした石川遼。グリーンサイドで勝利者インタビューを終えた石川の視線の先には、笑顔で歩み寄る青木功の姿が。石川も笑みを浮かべながら歩み寄り、ガッチリと握手。祝福の言葉を受け、深々と頭を下げた。 青木は、特別協賛であるサン・クロレラのCMキャラクター。木曜日のプロアマ戦ではアマチュアとして出場するなど、今大会には欠かせない存在だ。これまではプロアマ戦を終えて会場を後にしていたが、今年は第10回の記念大会ということで最終日まで残り、観戦していた。 「見ての通り、素晴らしいゴルフだった。良いものを見せてもらったよ」...
2009/07/30国内男子

【GDO EYE】飛ばし屋が上位にズラリ、その中で…

「サン・クロレラクラシック」は、国内男子ツアーでは最長クラスとなる7,535ヤード。選手のプレースタイルは人それぞれで、コースとの特性が合えば自ずとスコアメイクもし易くなるのは当然の摂理。その初日、水を得た魚のように、飛距離でアドバンテージを持つ飛ばし屋たちが上位に名を連ねた。 その筆頭は、単独首位スタートを切った石川遼だ。開幕前から「日本では、一番ドライバーで打ち甲斐のあるコース。こういうコースだと、割り切ってドライバーで行けますよね」と、チャレンジ精神をメラメラと燃やしていた。 2位のブレンダン・ジョーンズも石川を越える飛ばし屋。「パットが入っていれば、あと5、6ストロークは伸ばせた」と...
2010/08/07米国男子

【GDO EYE】耐え凌いだ宮本勝昌が日本人最上位で週末を迎える!

WGC(世界ゴルフ選手権)「WGCブリヂストンインビテーショナル」の2日目。1オーバー37位タイの宮本勝昌は、8時40分に1番ティからスタート。1番でバーディを奪ったが、2番パー5は惜しくもパー。さらに3番、4番、5番とチャンスを迎えるが、バーディパットを決めきれず良い流れに乗ることができなかった。 すると6番でボギーを叩き、8番、10番でもボギー。通算3オーバーまでスコアを崩してしまった。ところが、ここから宮本の粘り強さが発揮される。後半はパー3以外、ほとんどのティショットがラフに捕まる苦しい展開。しかし、アイアンショットでグリーンそばに運びアプローチとパッティングでパーセーブを繰り返した...
2010/08/06米国男子

【GDO EYE】タイガー自身も!ファンも期待度急降下!?

WGC(ワールドゴルフチャンピオンシップ)「ブリヂストンインビテーショナル」は、タイガー・ウッズにとっては、相性の良さだけでは片付けられないほどの強さを誇る。タイガーはこの大会で1999年の1勝目から11年間で7勝。トップ10を1度も外したことも無い。 ところが、そんなタイガーが今大会の初日に4オーバーを叩き、70位タイと大きく出遅れてしまった。ドライバーショットは右に曲がり、パッティングでは1m程度を2回は外し、多くのギャラリーを引き連れてはいたが、歓喜の声はこだましてこなかった。 9番ではギャラリースタンドが満席になるほどの人だかりができていた。そこで、2打目をグリーン右サイドのラフに入...
2010/02/20米国男子

【GDO EYE】アジア勢最後の生き残り、ジェイディの強さ

「WGCアクセンチュアマッチプレー選手権」3回戦、石川遼の相手は、昨年度のアジアンツアー賞金王、タイのトンチャン・ジェイディ。昨年、今年と、1月に開催された「ザ・ロイヤルトロフィ」でアジア選抜のチームメイトだったこともあり、スタート前には談笑を交わすなど、和やかなムードの中でスタートを切った。 だが、試合が始まれば、22歳年下の石川に容赦ないプレーを見せつける。「最初の2ホールで良いスタートが切れた。今日は、とても良いゲームプランでプレーができた」。連続バーディ発進で2UPのリードを奪うと、その後もショット、パットともに安定感抜群。ミスを犯してもリカバリーが冴え、石川をまったく寄せ付けないプ...
2010/02/14米国男子

【GDO EYE】日米が注目、2人の“R”は明暗が分かれる

今週開催の米国PGAツアー「AT&Tペブルビーチナショナルプロアマ」は、予選ラウンド3日間が同じ組合せで行われた。今大会で石川遼と3日間をともにしたのは、昨年の秋口に突如現れたアメリカの新星、21歳のリッキー・ファウラー。現在、ゴルフ界では、18歳の石川遼、20歳のロリー・マキロイ、そしてファウラーの同世代3人への注目が高まり、それぞれの頭文字を取った“3R”の1人として人気・知名度ともに急上昇中だ。この2人が同じ組になったことからも、米ツアーが2人に寄せる期待の高さが感じられる。 昨年11月の米ツアー「フライズ・ドットコムオープン」ではプレーオフに進出。惜敗を喫したものの、若き実力者の台頭...
2010/02/13米国男子

【GDO EYE】プロには過酷!? プロアマ戦の難しさ

石川遼が今週出場している、米国PGAツアー「AT&Tペブルビーチナショナルプロアマ」。先週の「ノーザントラストオープン」では一時は上位争いを演じるプレーを見せただけに、今週も期待をしていたファンも多かったことだろう。だが、2日目を終えて、通算3オーバーの131位タイと下位に低迷。予選落ちの危機に瀕している。 今大会は、プロとアマチュアが2人1組でペアを組む、いわゆるプロアマ形式。プロアマ戦といえば、通常のトーナメントでは本戦の前に和やかなムードの中で行われているイメージが強い。石川にとって、本戦をプロアマ形式でプレーするのは初めてのこと。本人は口にこそ出さないが、本来のプレーが陰を潜めている...
2010/02/04米国男子

【GDO EYE】PGAは新溝ルール問題で混乱中!

今季PGAツアー5戦目となる「ノーザントラストオープン」で、一番ホットな話題と言えば、今年から導入されたウェッジの溝規制について。1990年4月1日以前に製造された。Ping Eye2ウェッジは、1990年にUSGAと、また1993年にPGAツアーとの訴訟に勝訴した経緯がある為、新しい溝規制に合致してはいないものの、ツアーで使用することは認められている。 先週で4戦目を終えたPGAツアーでは、その4大会で218名の選手がプレーをし、その中の5人の選手がPing Eye2ウェッジを使っていた。その中に、ショートゲームの名手、フィル・ミケルソンが居たことで、事態は大きな展開を見せる。 スコット・...
2010/02/19米国男子

【GDO EYE】タイガーの名前が踊る、今週のマッチプレー

今週開催されている、世界ゴルフ選手権の初戦「WGCアクセンチュアマッチプレー選手権」。世界ランキングの上位64名が出場し、1対1の勝ち抜き戦を行う今大会は、通常のストローク戦に比べて選手個人にフォーカスされることの多いイベント。つまりは、勝敗に関わらず人気選手への注目がより高まるということでもある。 その中にあり今週は、無期限の出場謹慎中であるタイガー・ウッズ不在の影響がモロに現れている感もある。本来なら第一シードに君臨しているはずのタイガーがおらず、繰上げで第一シードになったスティーブ・ストリッカーも一回戦敗退。まだ平日ということもあるだろうが、ギャラリースタンドにも空席が目立っているような...
2009/10/25国内男子

【GDO EYE】久保谷「2人のどっちかが賞金王を獲るでしょう」

今年の「ブリヂストンオープン」が閉幕し、強く印象に残ったのは池田勇太の圧倒的な強さだった。今シーズンは優勝4回、賞金ランキングではトップの座を奪還と、数字を見てもその強さは言わずもがな。だが、やはり同じフィールドで戦うプロが口にする評価から、数字だけでは分からない真の強さが見えてくるものだ。 最終日に同じ組で回った小田龍一と久保谷健一。この日、池田のプレーをもっとも間近で見ていた2人の口からは賛辞が止めどなく溢れ出た。「すごいゴルフを見せ付けられました。ショットを打つ時にはゾーンに入って、すごい集中力でしたね。僕はまだまだです。あんな風になりたいですね」と、前週「日本オープン」を制した小田も脱...
2009/10/24国内男子

【GDO EYE】横尾要、天気も操る(?)相性の良さ

「ブリヂストンオープン」3日目を終えて、横尾要が8バーディ、ノーボギーの会心の内容で単独首位に浮上。池田勇太、小田孔明ら伸び悩む上位陣を尻目にリーダーズボードを駆け上がり、およそ3年ぶりとなる久々の勝利に王手をかけた。 スタートホールの1番を「良いスタートが切れた」というチップインバーディで飛び出し、その後もバーディを量産。2番、8番では約50センチとピンに絡めるスーパーショット、13番では7メートル、15番では9メートルを沈めるなどすべてが噛み合ってのビッグスコアだ。 今大会は、1995年に自身がプロデビューを飾った思い入れの深い場。単独5位という華々しいデビュー戦となり、その頃から相性の...
2009/10/23国内男子

【GDO EYE】若き王者が抱える深刻な悩みとは…

「ブリヂストンオープン」2日目に「65」をマークし、首位に1打差の3位タイに急浮上した片山晋呉。今シーズン初勝利に向けて絶好のポジションにつけたものの、共同記者会場では悩みを訴える言葉が続いた。「残念ながら、モチベーションが無いんですよ。気持ちが燃えないんですよね…」。 バーディを獲っても、嬉しくない。ボギーを叩いても、悔しくない。8個のバーディを奪ったこの日も、「すごく気持ちが穏やかなんです」と苦笑する。その引き金となったのが、「半年の間にあった、2回の大きな出来事」と明かす。 大きな出来事とは、昨年10月に通算25勝目を挙げて達成した永久シードの獲得と、「すべてを出し切った」と単独4位で終...
2009/10/29国内男子

【GDO EYE】矢野東、「ピンに近づけない」で首位発進!

昨年は2勝を挙げて賞金ランキング2位。今年、さらなる躍進が期待されていた矢野東だったが、今季は国内ツアー17試合を戦ってトップ10入りは僅かに3回と、不本意な成績が続いている。 「あれこれ、本当に考えてやっています」という矢野だが、思うように結果が出ない。そこで今週は、「ピンに近づけない」という新たな作戦で臨んでいるという。 「手前に切ってあったら奥、奥なら手前を狙う」という矢野。一見、あまのじゃくなゴルフに聞こえるが、「ピンに近づくショットはそれなりにリスクがある。ストレスが溜まるし、ミスの許容範囲が狭くなる。でも一歩引くと、すごく簡単になる」と、説明する。「それに、僕はパッティングが得意...