2019/03/19佐藤信人の視点~勝者と敗者~

13年ぶりの3月開催 “第5のメジャー”の意義

ロリー・マキロイ(北アイルランド)の優勝で幕を閉じた「ザ・プレーヤーズ選手権」(フロリダ州・TPCソーグラス)。第5のメジャーとされるツアーの旗艦大会は今季、開催時期が13年ぶりに5月から3月に戻りました。 個人的には春先の開催は、大会をさらに面白くしたと思っ…
2019/02/26佐藤信人の視点~勝者と敗者~

意外と緻密な男 “あの頃”に戻ってきたDJ

「あの頃に戻りつつある」――ダスティン・ジョンソンが優勝後の会見で語ったのは2年前の状態のことでした。 2017年「マスターズ」開幕前日に、宿舎で転倒してまさかの棄権。当時、世界ランキング1位に君臨していたDJにとって、痛恨の棄権を強いられてしまった頃のことで…
2019/02/20佐藤信人の視点~勝者と敗者~

ホームズ炎上で改めて浮上したスロープレー問題

「ジェネシスオープン」は、最終日4打差2位タイからスタートしたJ.B.ホームズがジャスティン・トーマスを退け、4季ぶりのツアー通算5勝目を挙げました。 順延が続き変則的に行われた日程と、強風による難しいコンディションのなかで、選手たちへの負担は大きなものでした…
2019/02/13佐藤信人の視点~勝者と敗者~

期待高まるペブルビーチでの生涯グランドスラム

「AT&Tペブルビーチプロアマ」から「全米オープン」へ――。フィル・ミケルソンが臨む目標には、すでに2人の先人が存在します。 1972年のジャック・ニクラス、2000年のタイガー・ウッズ。ペブルビーチで「全米オープン」が行われた過去5シーズンのうち、2回という…
2019/02/05佐藤信人の視点~勝者と敗者~

窮地のファウラーを救った待ち時間と人望

「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」は、リッキー・ファウラーが辛くも勝利を得る形でツアー通算5勝目を飾りました。 ファウラーのドタバタ劇は、11番(パー5)でドロップした球が池に落ちるという不運から始まりました。思わぬ形でトリプルボギーを喫した後、…
2019/01/22佐藤信人の視点~勝者と敗者~

世界トップクラスの資質 藤本佳則の“慎重さ”

国内ツアーの2019年シーズン初戦「SMBCシンガポールオープン」は、ジャズ・ジェーンワタナノンド選手(タイ)が優勝しました。最終日まで優勝争いを演じ、日本人最高の2位タイに入ったのが、藤本佳則選手です。2打差で敗れましたが、7年ぶりに海外メジャー「全英オープ…
2019/01/16佐藤信人の視点~勝者と敗者~

クーチャーの磨きをかけたフェードボール

「ソニーオープン」最終日は、単独首位からスタートしたマット・クーチャーが、序盤でアンドリュー・パットナムに首位を明けわたしたものの、終盤で追いつき、すぐに突き放す展開で今季2勝目を挙げました。 パットナムはツアー本格参戦2年目の29歳。まだまだ伸び盛りの若手に…
2019/01/08佐藤信人の視点~勝者と敗者~

笑顔の強者 遅れてきたクラス11

「セントリートーナメントofチャンピオンズ」はザンダー・シャウフェレが、最終日にコースレコードタイの「62」をたたき出し、米国ツアー通算4勝目を飾りました。 最終日にトップからスタートしたゲーリー・ウッドランドもこの日「68」ということで、決して自滅したわけで…
2018/12/26佐藤信人の視点~勝者と敗者~

同じ土俵の上で 海外選手の受け入れ方

「スター不在」と囁かれて久しい日本ツアーで、今季はベテラン、中堅、若手とそれぞれに優勝者がそろい、活性化されたシーズンとなりました。 谷口徹選手、Y.E.ヤン選手(韓国)といったベテラン勢から、市原弘大選手、木下裕太選手、額賀辰徳選手ら中堅組。秋吉翔太選手、出…
2018/12/18佐藤信人の視点~勝者と敗者~

口ベタな賞金王が秘める真の強さとは?

今平周吾選手が、来年の「マスターズ」出場資格、年末時点の世界ランク50位以内を目指してアジアンツアー「インドネシアマスターズ」に挑みました。結果は大会を12位で終え、世界ランクは55位のままで変わらず、出場権を得られませんでした。 私が今大会で注目したいのは、…
2018/12/05佐藤信人の視点~勝者と敗者~

しっかり勝ちきる小平智の後ろ姿

「ゴルフ日本シリーズJTカップ」は、小平智選手が、石川遼選手とハン・ジュンゴン選手(韓国)の2人をプレーオフで振りきり、国内メジャー3冠達成という形で幕を閉じました。 勝敗を分けたのは、プレーオフ1ホール目のティショットと2打目のパット。18番(パー3)で行わ…
2018/11/28佐藤信人の視点~勝者と敗者~

虎さんはなぜ日本人から愛されるのか

「カシオワールドオープン」は“虎さん”ことチェ・ホソン選手(韓国)が、最終日に5バーディ、ノーボギーの安定したゴルフで通算15アンダーとし、5年ぶり2度目となる日本ツアー勝利を挙げました。 チェ・ホソン選手は独特のスイングに大きなパフォーマンス、ド派手なウェア…
2018/11/20佐藤信人の視点~勝者と敗者~

「神がかり」後の踏ん張りが勝因

「ダンロップフェニックス」は市原弘大選手が最終日に5打差を逆転し、劇的な勝利を飾りました。 まさに彼の最終日は神がかっていました。9番(パー4)で見せたイーグルショットは、残り151ydをワンバウンドさせてカップイン。14番(パー4)でも難しいスライスラインを…
2018/11/07佐藤信人の視点~勝者と敗者~

試合数の減少からたどる新たな見どころ

国内ツアーも今週の「三井住友VISA太平洋マスターズ」を入れて残り4試合となり、賞金王争いは佳境に入ってきました。 誰が賞金レースを制するのかが気になる反面で、国内ではなく海外へ散らばっていく選手が目立つようになってきました。私としては、彼らの意識が世界へ向け…
2018/10/30佐藤信人の視点~勝者と敗者~

「崩れてもいい」が一番崩れない

「マイナビABCチャンピオンシップ」では、プロ11年目の木下裕太選手が川村昌弘選手とのプレーオフを制し、ツアー初優勝を飾りました。 もともと「石橋をたたいて渡るタイプ」と父親が分析するほど慎重派であり、ピンを果敢に攻めるというよりはステディにプレーを展開してい…
2018/10/23佐藤信人の視点~勝者と敗者~

敗因は解説者泣かせの一打

テレビ中継の解説をしていると、言葉に詰まってしまうようなシーンがいくつか存在します。 それは選手一人ひとりが、哲学やポリシーを持っており、そのうえでしのぎを削って戦っている領域に、当事者以外の者が理解しようと努めてもナンセンスとなってしまう場面です。 「ブリヂ…
2018/10/16佐藤信人の視点~勝者と敗者~

稲森佑貴が父から教わった3秒の習慣

稲森佑貴選手が、念願の初優勝を「日本オープン」というビッグタイトルで飾りました。 稲森選手と言えば、2015年から3年連続フェアウェイキープ率は1位、今季もここまで2位に大差をつけての1位と、ボールが曲がらないことで有名な選手です。今大会でも最終日にフェアウェ…
2018/10/10佐藤信人の視点~勝者と敗者~

いまこそ考えるツアー出場権1枠の重み

金谷拓実選手(東北福祉大2年)が、日本人として2011年の松山英樹選手以来となる「アジアアマ選手権」を制しました。 金谷選手と言えば、昨季の「日本オープン」で池田勇太選手に競り負けたものの、90年ぶりのアマチュア優勝まであと一歩(2位)まで迫ったことで、多くの…
2018/10/02佐藤信人の視点~勝者と敗者~

「ライダーカップ」でよぎった東京五輪への危機感

1927年に創設され、ことしで42回目を迎えた「ライダーカップ」。長い歴史を誇りますが、今大会で初めてフランスで行われたことで、いろいろ考えさせられることが多かったように思います。 「ライダーカップ」は、欧州と米国のホーム・アンド・アウェー方式で争われてきまし…
2018/09/25佐藤信人の視点~勝者と敗者~

驚異的なカムバック ”ウッズのまま”の復活

タイガー・ウッズの持ち味は、ドライバーで果敢に攻め、窮地に立たされながらも臆することなく攻めていくゴルフにある、と言う人は多いと思います。そしてもうひとつ、彼の強さを象徴しているのが、ディフェンシブに守りきる時のうまさです。 3日目の終了時点で首位に立った時の…