宮里藍 2007年 ドライバー正面

2007年夏から秋にかけてドライバーに問題を抱えている宮里藍だが、正面から見たドライバーショットを細かく見てみたい。トップオブスイングまでは宮里らしいゆっくりで丁寧なバックスイングだがダウンスイングからインパクト→フォロースルーにかけて頭の動きが必要以上に後ろに動いているのが観察できる。いいスイングの共通点のひとつに「ヘッド ビハインド ザ ボール」という言葉がありこれを忠実に徹しているように見えるが宮里の動きはパワーロスと振り遅れになる原因となっている。アドレスで構えた左肩の位置とダウンスイングでの左肩の位置を比べて欲しい。アドレス時よりもダウンスイングで左の壁に届いていない。届かないと振り遅れになりやすく、結果としてクラブヘッドが下りてこずにボールはプッシュアウトになる可能性が高い。宮里は意識的に頭を後ろに動かしているのではないだろう。左の壁に届いていないのはダウンスイングでクラブフェースがシャット(閉じ気味)になっているのと少しスティープ(鋭角的)にクラブが降りてきている2つポイントが影響していると私は考える。短期的な対処策としてはドライバーを短くして、重めのシャフトを使うこと。また少しボールから離れて立つとクラブを下ろすスペースも楽になるはず。しかし根本的に直すという処方箋はダウンスイングでクラブフェースのアングルをもっとオープンにしていかないとクラブは思いっきりリリースできない。トップオブスイングで左手の甲が上を向いていてクローズになっていてもダウンで時計方向に手首のローテーション捻転を入れながら右手のサムダウンリリースでクラブヘッドを走らせるイメージを感じて欲しい。 アンディー和田