ついにタイガーが頂点へ復活!連覇で大会8勝目
◇米国男子◇アーノルド・パーマーインビテーショナル 最終日◇ベイヒルGC&ロッジ(フロリダ州)◇7,381ヤード(パー72)
大会最終日が荒天のためサスペンデッドになり、決戦は予備日の月曜日に持ち越された。通算12アンダーの暫定首位で3番からプレーを再開したタイガー・ウッズは、スコアを1つ伸ばして通算13アンダーでホールアウト。2位に2打差を付けての優勝。サムスニードが持つ同一大会8勝という記録に並び、今週オープンウィークとなったロリー・マキロイを抜いて世界ランキング首位の座を奪い返した。
中盤はティショットが安定せず不安定なゴルフになったが、追いかける選手たちがスコアを崩したこともあり、難なく勝利。これでPGAツアー77勝目、優勝を決めるとホストのアーノルド・パーマーと熱い握手をかわし、完全復活を強くアピールした。
タイガーと最終組で一騎打ちに挑んだリッキー・ファウラーは、長いバーディパットを3回決めるなど、タイガーに2打差まで迫っていた。しかし、16番パー5で3打目を池に入れると、5打目も池。トリプルボギーをたたき通算8アンダー3位タイ。ジャスティン・ローズが通算11アンダーで単独2位となった。
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正規の4日目(最終日)
タイガー・ウッズが単独首位に立ち、大会2連覇、そして同一大会8度目の優勝なるかという展開が思わぬ水入りとなった。最終組のタイガーとリッキー・ファウラーがスタートする頃には風が強まり、その後雨足も急激に強さを増した。
14時3分に競技は中断となると、17時5分の時点で悪天候のためにこの日の中止が決定。翌月曜日の10時に再開される予定となった。2番パー3で6メートルのバーディパットを決めたタイガーが通算12アンダー単独首位をキープ。2位以下に3打差をつけて、明日16ホールを戦うことになった。
通算9アンダー暫定2位タイはファウラー、ジョン・ハーの2人に加え、スコアを伸ばしたケン・デューク、キーガン・ブラッドリーが浮上してきた。通算8アンダー暫定6位タイはジャスティン・ローズ(イングランド)、マーク・ウィルソンなど5人が並んでいる。
通算2オーバー61位タイでスタートした石川遼は、2バーディ、4ボギー、1ダブルボギーとスコアを4つ落として通算6オーバーでホールアウト。暫定67位タイで4日間の戦いを終えた。
<タイガーの世界ランクトップ復帰はお預け>
午前中は時折晴れ間も見せたフロリダ州中部のベイヒルクラブ。しかしコースを吹き抜ける風は、時間を追うごとに勢いを増した。今季3勝目を狙い単独トップのウッズ、そして2位タイのファウラーが同組となり、最大級の注目を集めたサンデー・アフタヌーン。しかしその最終組がティオフした午後1時40分には上空は、分厚い雲で敷き詰められていた。
そしてウッズが2番で3メートルを沈め、最初のバーディを奪った直後の午後2時過ぎにプレーは中断。コース上は嵐となりコースの柵なども、なぎ倒された。クラブハウスも停電。プレスルームほか、ギャラリーが避難したグッズ売り場のテントも激しく揺れた。午後5時過ぎには再び晴れ間も見えたが、コースコンディションは激しく悪化していた。
競技委員のマーク・ラッセルは「水が溜まってしまったバンカーがいくつかあった。それが大きな要因」と、この日のうちにコースが修復できないという判断を説明。優勝すれば2010年10月末以来の世界ランクトップ復帰となり、逃げ切りに水を差されたウッズは「コースの水が排出されて、明日はプレーできればいい。前にもこんなことがあったからね。(今年は)サンディエゴ(今季初勝利のファーマーズ・インシュランスオープン)でも霧で遅れた。これも外でプレーすることの一部。こんなコンディションも考慮しなくてはいけない」と話した。