2009年 全米プロゴルフ選手権

Y.E.ヤンがアジア勢初のメジャー制覇! 石川遼は56位タイで終える

2009/08/17 08:36
日本でもお馴染み、韓国のY.E.ヤンがアジア勢では初のメジャータイトルを獲得!

米国ミネソタ州のヘーゼルティン・ナショナルGCで開催されている、米国男子メジャー最終戦「全米プロゴルフ選手権」の最終日。スタート前から強い風が吹き続け、全体的にスコアが伸び悩む中、中盤からは単独首位からスタートしたタイガー・ウッズと2打差でスタートしたY.E.ヤンの一騎打ちとなった。

過去、タイガーが重ねてきたメジャー通算14勝は、いずれも首位で最終日を迎えた逃げ切り勝利。だが、4番、9番でボギーを叩き、ヤンに並ばれて前半を折り返す予想外の展開となり、その神話に暗雲が立ち込める。タイガーは11番でバーディを奪い再び単独首位に立つが、12番でグリーン奥からのアプローチを寄せきれずにボギー。共に6アンダーで並んで迎えた14番パー4では、ヤンがグリーン右手前ラフからチップインイーグルを奪い、ついにタイガーを逆転。ヤンは、タイガーを1ストロークリードして迎えた最終18番でも3メートルのバーディパットを沈め、アジア勢としては初のメジャータイトルを獲得する快挙を遂げた。終わって見ればタイガーに3打差をつける通算8アンダー、鮮やかな逆転劇だった。

通算8オーバーの70位タイからスタートした石川遼は、前半こそショートゲームに苦しみボギーを重ねたものの、9番では約20メートルを沈めてバーディ、さらに16番パー4では残り56ヤードの3打目を直接カップに沈めてバーディを奪うなど、多くの見せ場を演出。4バーディ、4ボギー、今週の自己ベストとなる「72」で終え、通算8オーバーの56位タイに浮上して4日間の戦いを終えた。通算2オーバーの26位タイからスタートした藤田寛之は、序盤からパットのタッチが合わず6ボギーの「78」と崩れ、石川と同じ56位タイに後退した。

上位では、逆転を許したタイガーが通算5アンダーの単独2位。通算3アンダーの3位タイに、リー・ウェストウッド(イングランド)とロリー・マキロイ(北アイルランド)が浮上。ヤンと同じ2位タイからスタートしたパドレイグ・ハリントン(アイルランド)は、8番パー3で池に2発打ち込むなど「+5」を叩いて一気に後退。通算イーブンパーの10位タイに沈み、大会連覇は叶わなかった。

王者タイガーに競り勝ちアジア勢初のメジャータイトルを掴んだY.E.ヤン(Streeter Lecka/Getty Images)
スタートホールでP.ミケルソンが残り200ヤードを直接沈め、石川遼も興奮気味
9番では20メートルを捻じ込みバーディ!大ギャラリーの歓声に応える
「充実感はあるけど、とにかく悔しい」と56位タイで終えた藤田寛之
最終日は失速、P.ハリントンの大会連覇は叶わなかった
終盤はバーディパットがカップをそれ続け、伸び悩む結果となった
藤田寛之も、石川遼と同様に今週の「関西オープン」に出場を予定している
パターをクルクル回転させるのも、1つのパフォーマンス?
序盤はパットが決まらず、思わず爪をカミカミ
石川遼とフィル・ミケルソンの競演も最終日の見所だった
ミスショットにうなだれるタイガー。まさかこのような展開になろうとは…
14番でチップインイーグルを決め、ついに単独首位に立った!
とにかく大喜びのY.E.ヤン。キャディバッグを持ち上げて「ヤッター!」
ボールに虫(ゴミ?)が…。息を「フッ!」
逆転負けを喫しても、笑顔で勝者を称えたタイガー。胸中は悔しさで満ちているはず
アジア勢では初のメジャー制覇を遂げたY.E.ヤン。「Very Heavy…」と座って記念撮影

2009年 全米プロゴルフ選手権