「若い頃はもっと身体が動いたのに!」レジェンズツアーのリアル/不動裕理コラム
国内女子ツアーで通算50勝をマークした不動裕理は、50歳になる(1976年10月14日生まれ)一年も精力的に活動を続けている。昨年は「日本女子シニアオープン」で優勝し、レギュラーツアーにも7試合に出場。日本ゴルフのレジェンドはどんなキャリアを過ごし、いま何を思うのか。GDOの連載コラムで胸の内を明かす。
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私の故郷・熊本がまた大地震に見舞われてしまいました。親戚、友人、知人はたくさん熊本に住んでいますし、いつも応援していただいて力をもらっている地元。私自身は今回も、10年前も地震発生時に熊本にいなかったのですが、思いを巡らせると、本当に胸が痛い。まだ余震も続いているようだし、熊本の夏はとにかく暑いので、みなさんが体調に気をつけて、できるだけ焦らずに、日常を取り戻していってほしいと思っています。
さて、今週はレギュラーツアー「北海道meijiカップ」に出場します。レジェンズ(シニア)ツアーは10月までしばらく試合自体がありません。贅沢を言えば、月に1回くらい試合があったら最高なんだけど、と思います。今年のツアー開催予定は5試合。5月の「日本女子シニアオープン」(日本ゴルフ協会主催)を入れても年間6試合です。
ゴルフは他の多くの競技と比べても、何歳になってもできる生涯スポーツだと思うので、私たちがプロとしてそれを実践している姿を見せていきたい。男子のシニアもそうだと思いますが、レギュラーツアーにはない「味わい」があるんですよ。パワーはなくなったけど、内容よりもスコアを作っていくのが上手。あとはゴルフというゲームや競い合いを本当に楽しんでいる空気感があります。
若い頃のように周りが見えなくなるような必死な感じではなくて、選手同士の会話がロープの外にも聞こえてきたり、厳しくとも明るく余裕のある戦いだと思います。ただ、現在のレジェンズツアーについては、カート使用の試合がほとんど。無観客大会もあるし、観戦エリアが制限されていたり、私たちがボールのところまでカートで移動したり、ゆっくり観てもらうことがなかなか難しいのが現状でもあります。
出場資格の45歳以上を40歳以上にして使用ティを分ける大会があったりと、トーナメントのフォーマットも試行錯誤中。みんなが満足できる大会にするためには、やっぱり観に行きたいと思ってもらえることが重要だけど、バシバシと飛ばしてピンの根元を直接狙って…という魅せるゴルフは難しくなってきたのがシニアのリアルでもあります。
年齢を重ねたゴルファーが経験している「昔はもっと飛んだのに!」「若い頃はもっと身体が動いたのに!」「ボールが見えにくくなった!」など、避けては通れない数々の悩みを乗り越えたプロのゴルフをぜひ観に来てほしい。そういうゴルフの良さをみんなで楽しんでいけたら、うれしいです。
体力のピークを過ぎても、経験や精神力で補って、若かった時代よりいいゴルフをされている方にもよく出会います。私自身もそういうゴルフに大変興味があるし、ヒントをもらえないものかと、全力で観察していたりします。