バウンス“2度”の調整で大会新25アンダー 平田憲聖は1.5グラムの違いが分かる
◇国内男子◇パナソニックオープンゴルフチャンピオンシップ 最終日(22日)◇有馬ロイヤルGC ロイヤルコース(兵庫)◇7100yd(パー72)◇雨(観衆2242人)
2打差2位から出た平田憲聖がボギーなしの7バーディ「65」をマークし、大会新記録の通算25アンダーで逆転優勝を飾った。4日間でボギーは初日の前半16番で喫した3パットの1個だけ。2日目には2度の池ポチャがありながら、いずれもパーで切り抜けるなど、攻守両面で強さを見せつけた。
ツアー23年ぶりの月間3勝目で年間獲得賞金は初めて1億円を突破した。「ここまで来て意識しない方がおかしい」と話す賞金王戴冠へ突き進む23歳は、今季4勝を全て同じセッティングでつかんでいる。ただ、今大会に関してはミズノ T22 ウェッジの54度のみ、同じモデルを新調して臨んでいた。
「54度が少し飛ばない気がします」。平田が契約するミズノのツアーレップに相談したのは数週間前のこと。ロフトを測り直すなど原因究明を進めていた中、前週「ANAオープン」が終わった後に「やっぱり飛びません」と再び連絡を入れた。
この大会で使っていたのは、前週までと比べてバウンスが2度ほどついた新しい個体。「縦距離が合うようになって、セカンドで54度を握った時にバーディを獲れる確率が7割くらいだったと思う。あまり(クラブを)替えないんですけど、そこは今週チェンジして良かったかな」とメーカーのサポートに感謝する。
クラブへのこだわりは強く、知識が豊富で感覚も鋭い。今回の54度についてもレップを驚かせたことがあった。これまでと同スペックを渡したはずが、構えてみて即座に「ちょっと軽いです」とひと言。実際に測ってみたら、使っていたものより1.5gほど軽くなっていたという。バックフェースに貼られた0.5gの鉛は「(前回と数字を)合わせなくてもいいので、少しだけ重くしてください」という平田のフィーリングに寄り添ったものだ。
<最終日のクラブセッティング>
ドライバー:ミズノ ST-X230 ドライバー(10.5度)
シャフト:藤倉コンポジット 24 VENTUS BLUE(長さ45インチ、重さ60g台、硬さX)
グリップ:イオミック スティッキー2.3
フェアウェイウッド:テーラーメイド Qi10 フェアウェイウッド(3番15度)
シャフト:藤倉コンポジット VENTUS TR BLUE(重さ60g台、硬さX)
ユーティリティ:キャロウェイ APEX UW<2023年>(21度)
シャフト:藤倉コンポジット VENTUS TR BLUE(重さ80g台、硬さX)
ユーティリティ:ミズノ MP FLI-HI ユーティリティ(2010年)(4番24度)
シャフト:NSプロ MODUS3 TOUR115(硬さX)
アイアン:ミズノ JPX923 TOUR(5~9番)
シャフト:NSプロ MODUS3 TOUR115(硬さX)
ウェッジ:ミズノ T22 ウェッジ(46、50、54、58度)
シャフト:NSプロ MODUS3 TOUR115(硬さS)