週刊GD

ゴルフボールが“デコボコ”なワケとは?

2013/03/31 10:00

「週刊ゴルフダイジェスト」連載「3分でわかるゴルフの授業」(4月9日号)より

何気なく使っているボールですが、ゴルフの発祥期は表面が革のツルツルのボールでした。ところが、使い込んで傷だらけになると、かえって飛ぶということがわかり、ディンプルができたといいます。

ではなぜ、デコボコのほうが飛ぶのでしょうか? 岩手大学教育学部教授の八木一正氏と一緒にさっそく実験してみましょう。

イラストを見てください。串に刺した発泡スチロールの球が、左右に移動するようになっています。串の先の円錐に向かって息を吹きかけたとき、球はどうなるでしょう? (1)近づく (2)動かない (3)遠ざかる

(3)のように思えますが、じつは(1)の「近づく」が正解。空気の流れによって、円錐の後ろ側の気圧が下がり、真空のような状態になるため、球が離れるどころか、円錐に引き寄せられるのです。

空中を飛ぶボールにも、これと同じことが起こります。風を切って進むボールの後ろ側は、空気が薄くなり、ボールは後ろ側に引っ張られる力を受けます。これが空気抵抗と呼ばれるもの。

ツルツルボールの場合、ボールに沿って流れてきた空気が、ボールの表面からすぐに離れるので、ボール後方の気圧の低下が大きく、空気抵抗も大きくなります。だから飛ばない。

対してボールにデコボコがある場合は、デコボコに引っかかって、空気がボールの表面から離れにくいので、ボール後方の真空部分が小さくなり、空気抵抗が小さくなるのです。

●八木一正
子どもに物理・理科をやさしく教えるための実験名人として、ひっぱりだこ。身長160センチ、64歳ながら物理の力で平均飛距離250ヤードを誇る