週刊GD

2013年、タイガーは「静かなるスウィング」

2013/02/07 10:28

「週刊ゴルフダイジェスト」(2月19日号)より

矢のごとく目標を射抜くアイアンの技術も全盛期を彷彿とさせる

ファーマーズ・インシュランスオープンで通算勝利数を75勝まで伸ばした、タイガー・ウッズ。その最新のタイガースウィングを見た江連忠プロは、「静かになった」とつぶやいた……。「週刊ゴルフダイジェスト」の巻頭カラーでその解説を掲載している。

江連プロによると、「この静かさこそが、ショーン・フォーリーとともに取り組んできたスウィング改造が完成形に近づいている証」だという。

「今までのタイガーは、他の番手と比べると、ドライバーの振りがやや詰まった感じがあったものです。しかし現在のスウィングを見ると、まるでスプーンを振っているかのような滑らかさ。簡単に振っているな、という印象を受けます。その結果、飛距離だけでなくフェアウェイキープ率も高くなっている。そういう意味で、今回のスウィング改造はほぼ完成した、と見ていいのではないでしょうか。

全盛期、たとえば2000年から04年の時期に比べ迫力がなくなったとの指摘もあるでしょう。しかしスウィングの形は違っても、しなやかさ、滑らかさ、そして研ぎすまされた感性は、確実に全盛期に戻って来ましたね。

得てして飛ばし屋と呼ばれる選手は、力感を抜くこと、簡単にいえば軽く振ることに非常に勇気を求められるものです。故障もあり、タイガーはあえてそこに挑戦したわけですが、その結果、軽く振っても飛ばせるという確証が得られ、その自信が精神的にもプラスに働いている気がします」

ウッズ自身もプレーの手応えがあるのか「今年はやれる」と語っている。スーパースターの”完全復活”はもう間もなくか。