聖地・セントアンドリュースにショベルカー出現、バンカーを掘り起こす!?
2012/12/19 15:10
「週刊ゴルフダイジェスト」(2013年1月1日号)より
ゴルフ発祥のリンクス、「聖地」と呼ばれるセントアンドリュース・オールドコースに、今、神の手ならぬ、人の手が入っている。
2015年の全英オープンまでに2度にわたって改修を行うためで、現在1度目の工事のため重機が入った。この改修話が世界ゴルフの総本山R&A(ロイヤル・アンド・エンシェント・ゴルフクラブ・オブ・セントアンドリュース)より発表されるや、世界中のゴルファーが反応。賛否入り混じったのだが、否の多くの理由は「神の造りたもうた聖地に人の手を入れるとは何事だ」という怒りの声。あまりの過剰反応にR&A事務局最高責任者のピーター・ドーソン氏は「世界ゴルフ全体から見た冷静な判断を」と呼びかけたのだ。
「神聖なオールドコースを決して触わるべきではないとの声は間違っている。なぜならオールドコースは今まで何度も改修を重ねてきたし、最優先すべきはオールドコースがどういうものか理解し、その本質的戦略性がどこにあるのか、それを保存することだ。コースの歴史的戦略性を反映していれば、改修はなされるべきだ」(ドーソン氏)
全英オープンで競技委員も務めたコース設計家の川田太三氏も、「時代に応じて改良されるべき。あくまでクラシックではあるべきだが、アンティークにしてはいけない」と、改修には大賛成。
「この改修は、もちろんセントアンドリュース市民への説明なしには実行しない」(ドーソン氏)
現在、セントアンドリュース市民からの反応は良好という。R&A(工事を請け負うのはリンクストラスト。改修設計・マーティーン・フォトリー)への信頼は高い。