遼、後半巻き返すも優先順位キープには・・・
早朝に降った強い雨の影響で、2サム1ウェイから3サム2ウェイへと急遽組み直された「ウェブドットコムツアー選手権」3日目。通算3アンダーからスタートした石川遼は、アウトで2つスコアを落とすも、インに入った後半に4バーディで盛り返してこの日「68」、通算5アンダーとスコアを伸ばし、首位と5打差の10位タイで最終日を迎える。
この3日間、石川のプレーはアウトとインで対照的だ。54ホールを合計すると、アウトは4バーディ8ボギーの4オーバー、一方のインは9バーディノーボギーの9アンダー。右回りで右サイドに池の多いアウトに対し、インは左回りで左サイドに池が待ち受ける。「スコアがこれだけ違うので、ここまではインの方がイメージがいいです」と、本人もその違いを認めざるを得ない。
前半叩いた3つのボギーのうち、2つはティショットを左サイドに曲げたもの。ティショットでは、高さと曲がりを約9通り(高/中/低 × ドロー/ストレート/フェード)に打ち分ける石川だが、ここまではフェード系の球がそのまま左に捕まってしまうミスがボギーに直結している。
「途中、9番からはあまりフェードを打ちにいかず、ストレート系で攻めていくようにしました」。球筋を制限したことも、インの巻き返しへと繋がった。
とはいえ、ミスの原因は見当がついている。「練習場よりもちょっとオープンに構えていて、(フェードを打つつもりでも)左に捕まえにいっちゃうことが多かった」。ドローのイメージが出ている時は“良い状態”という石川は、「少しの違い」とこのミスは許容範囲と受け止めている。
「明日、ティショットの球筋は少し変えても良いかな」という石川だが、この3日間相性の良くないアウトを乗り切るには、「まずは1番(パー5)を獲らないといけない。4日間平均で4.5(ストローク)で終わらないといけないホールだと思うので」と一つの目標を掲げている。そして、前半1つ、後半4つ伸ばして通算10アンダーまで持っていくのがゲームプランだ。
現時点でのプロジェクトランキング(このまま終わった場合のランキング)では13位(大会前は10位)の石川。来季への優先出場順位をキープするためには、明日18ホールでさらなる浮上が必要だ。(フロリダ州ポンテベドラビーチ/今岡涼太)