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安田祐香 新時代を担うアマチュア旋風の主役

18歳の安田祐香(大手前大1年)は、いま最も注目されている女子アマチュアゴルファーだ。4月に開催された新規大会「オーガスタナショナル女子アマ」に日本人でただ一人出場し、3位。同月「アジアパシフィック女子アマ」では2位に8打差をつけて優勝し、今年の海外メジャー2戦の出場権を得た。

本格的にゴルフを始めて2年後の9歳、姉とともに元賞金女王の古閑美保さんや上田桃子を輩出した「坂田塾」に入門した。「ゴルフ漬けでしたね。友達と遊んだ記憶は…ほとんどありません(笑)」。連日夜9時半過ぎまで練習。小学生のときは裸足で打ってバランス感覚を養ったり、1日500球の打ち込みもした。「(試合で結果が出ない)悔しさもあったし、練習は誰よりもしていたと思う。中学生のときも、自分の時間はあんまりなかったです。でも、ゴルフを始めてからプロになってみたいというのはずっとあったので、苦にはならなかった」

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全国的には無名だった滝川第二高時代の2017年、16歳で「日本女子アマ」に優勝したことが転機になった。「それまで(地元の)兵庫県での優勝はあったけど、中学のときから全国はあと一歩で優勝を逃していた。ここから波に乗れたと思います」。当時からプロツアーで活躍していた2学年上の新垣比菜を最終日に4打差から逆転し、自信につながった。

この優勝で、日本ゴルフ協会(JGA)ナショナルチームに選出された。同世代のアマチュアと切磋琢磨する中で、最も学んだのは「マネジメント」だという。「例えば、ピンと同じ距離にバンカーがあったとする。そのときどう攻めるのか。バーディは欲しいけど、まずはボギーをたたかないことが重要。チャンスにならなくても、きちんと2パットでパーを拾うことの重要性ですね」

2018年にはジュニアの国別対抗戦「トヨタジュニアワールドカップ」に出場。最終日にベストスコアをマークするなどチームをけん引し、日本女子3年ぶりの団体制覇を成し遂げ、個人戦でも優勝した。

プロツアーでは、10試合連続予選通過というアマチュア最多記録に並んだ。持ち前のショット技術に加え、小技の引き出しも増えてきた。「でも、攻め方が変わったのが一番大きい。ミスを想定しながらゴルフをする。いまはそれが当たり前のようにできる感じになってきた」とうなずく。

今年4月、マスターズの聖地で行われた「オーガスタナショナル女子アマ」に日本人として初参戦し、3位で終えた。「私、ちょっと持っているんですかね?」と屈託なく笑い、「芝がめっちゃきれかった(きれいだった)」、「ジェイソン・デイは遠目で見えました。もっとゆっくりしたかった」と思い出に目を輝かせた。

現在の目標は、今年のプロテスト合格だ。昨年末に2度目の腰痛を発症したこともあり「プロになったら、ケガをしない体をしっかり作って活躍したいです」。将来的には、米ツアー参戦を夢見る。まずは4月の「アジアパシフィック女子アマ」優勝で得た「エビアン選手権」と「AIG全英女子オープン」の海外メジャー2試合で、存分に腕試しをするつもりだ。「ゴルフの視野を広げたいです。あとは今一緒に戦っている(アマチュアの)選手たちと、また戦いたいんです」。きっと、世界も待っている。(編集部・林洋平)

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今年の「トヨタジュニア ゴルフワールドカップ Supported by JAL」は18日~21日、愛知県の中京ゴルフ倶楽部石野コースで開催される。女子は世界各地での予選を勝ち抜いた9チームが参加。日本は、梶谷翼(兵庫・滝川第二高1年)、山下美夢有(大阪桐蔭高3年)、岩井明愛(埼玉栄高2年)の3人が連覇に挑む。

トヨタジュニアゴルフワールドカップ公式サイト

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