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「結果が出れば替える」ジャスティン・ローズのクラブ選び

By Jonathan Wall, PGATOUR.COM

新しいクラブを試し、あれこれ研究するのをためらわないジャスティン・ローズ。優勝を果たした2013年の「全米オープン」で使ったクラブと現在彼のゴルフバッグに入っている物を比べると、ウェッジのロフト角からゴルフボールに至るまで、完全に異なるセットアップになっているのが分かるだろう。

「えこひいきはしないんだ」と、インタビューの席で語ったローズ。「僕はいつも新しいクラブがしっくりときて、良い結果も出すと分かれば、それをゴルフバッグの中に入れることが多い」。

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1999年からテーラーメイドと契約しているローズはここ数年、率先して新製品を試している。テーラーメイドのLETHAL リーサルボールを使い、メジャー大会で優勝した最初のプレーヤーになった。ローズはこのボールを“プロジェクト5”のコードネームで呼んでいたという。

彼はまた、昨シーズンの「クイッケンローンズ・ナショナル」で、テーラーメイドのUDIアイアンに変更した最初のプレーヤーの1人でもある。その結果は?新しいクラブで連勝を飾った。

ローズにはいささかギア好きの面もあるのかもしれないが、彼が自分の使用ギアについて十分すぎるほど熟知しており、それが試合に確実な変化をもたらして、見事な結果を出しているのは間違いない。

PGAツアー6勝を挙げているローズは最近、PGATOUR.COMとのインタビューで、自身の使用ギアや新製品の印象、そしてテーラーメイドの2015年のラインアップに対する意見を語ってくれた。

-昨シーズンも複数回の優勝を収め、すばらしい1年となりましたね。今お使いのギアを新しいものに変更しようと、試すタイミングはどうやって決めるのですか?

「通常はオフシーズンの間、1、2ヶ月くらいかけてやるんだ。だけどシーズン中でも新しいものに挑戦したりもするよ。新製品が効果ありだと思ったら、切り替えるしね」

「切り替えることに関しては、とても楽観的なんだ。新しい道具の方が基本的により優れていて、好感触も得られると思っているし、試し打ちするとテクノロジーが採用されていることも分かるんだ。製品の感触と結果がマッチすれば、最高の1本になる。プレーヤーならば、重圧にさらされる中で自分が信用できるクラブを欲しいと思うじゃないか」

「練習場でなら試しやすいよね。クラブが使えるのか、自分の目にかなうのか、そして自分の弱点を知ることができるのかを確認するのに2、3ラウンド回るんだ。本当のテストは、実際のプレーで使い、ここ一番というときに信頼を寄せられるかだね」

-年をまたぐというPGAツアーの新たな日程だと、オフシーズンでギアを試すのが難しくなりますか?

「個人的にはやや前倒しになったかな。テーラーメイドは、その年が終わる前の10月や11月に新製品を試す機会を必ず与えてくれるから」

「1月や2月に新しいドライバーに変更するのはとても大変だ。ここ2、3年はそうだった。なぜなら自分はオフシーズンに入り、自分のことを終え、またプレーしたいと思い、それからクラブ変更をしないといけないからね。だから年をまたぐことは、十分余裕を持ってすべてを見ては試し、そしてしっかりと取り組めるという点から、僕にとっては有利に働いていると思う」

-あなたはテーラーメイドの目玉製品を率先して試すことがありますね。新製品を実際のプレーで使う最初のプレーヤーの1人になるのは、どんな気分ですか?

「自分が新しいドライバーやウェッジを実戦で使う最初のプレーヤーになる、というのは必ずしも必要ではないけれど、そうすればすばらしい結果が出ることもあると思うんだ。自分がPGAツアーに参戦している間に新製品が出ることもあるから、結果的にそれを使ってプレーする最初のプレーヤーになるんだろうね」

「繰り返しになるけれど、新製品に手ごたえを感じれば、試合でも使うことが多いんだ。こういった変化が優勝につながったことも、近年では何度かあったしね。優勝するなんて最高の気分でしょ。テーラーメイドは僕のフィードバックを取り入れ、自分のプレーに合うクラブを作ってくれると全幅の信頼を寄せているんだ」

-あなたのゴルフバッグにある中で、チェックや切り替えに一番時間がかかるものはありますか?

「ないと思う。要となるようなクラブを何本かバッグに入れているプレーヤーもいるけれど、僕には“これがないとダメ”という1本や、何年も使っているクラブはない。個人的には自分のクラブをあれこれいじっては、結果を出すものでプレーするのが好きなんだ。それが何かを切り替えることを意味するならば、喜んでそうするよ」

「例えば、僕のウェッジには決まったバウンス角がない。大抵の場合、コースの状態によって替えるんだ。クラブの切り替えに関しては、自分はとても楽観的な人間なんだろうね。自分に一番しっくりとこないものがあったとすれば、それは3番ウッドだろうね。僕はドライバー、次に3番ウッド、そして3番アイアンを入れているけど、そうすると大きなギャップが残る。各クラブの役割が多くなるんだ。ティショットでは飛距離を出しながらも、高く上がり、グリーンにはソフトに着地させなくてはいけない。試打の間、一番時間をかけるのがそこだろうね」

-新製品を試す際、ローンチ・モニターの数字はどれくらい参考にしていますか?

「クラブヘッドのスピードや、スピン量、飛距離の面で頼りにしているね。特にドライバーを使うときかな。バッグに入っている他のクラブよりも、ドライバーで一番、ローンチ・モニターを使っている。一連の数字はまた、自分がジムでやっていることが実際のプレーに役立つのかを判断する参考にもなる。数字が上がれば、ローンチ・モニターから自分の改善がわかるし、トレーニングがゴルフの試合に関係があると理解できるんだ」

「正直なところ、ローンチ・モニターの数字は本当にすばらしいけれど、結局は自分が手にしたクラブを使い、手ごたえを感じるかに尽きると思う。モニターの特定のウィンドウにボールを打っているわけでもないし、自分の手にしっくりとこなければ、切り替えの理由はない。テストの段階では、感触と自信こそが物を言うんだ」

-2013年の「全米オープン」では、キャビティバックのロングアイアンとブレードタイプのショートアイアンを含むセッティングで優勝しました。それ以降はテーラーメイドのTOUR PREFERRED MBアイアンのフルセットを使っていますね。切り替えた理由は何ですか?

「ブレードのフルセットに変えるまで、僕は2年以上、バラバラのセットのアイアンを使っていた。そこで気が付いたのは、ブレードを再び使ったときに重心がヒールに寄っていることだった。これによって一定の感触がさらに得られたんだ。それはダウンスイングのハーフウェイあたりで確実に感じられた」

「ロボットには感触がないし、インパクトでクラブがどうリリースするのかも前もってわかることができない。スイング時に少し上体を起こせば、クラブが下に下がるけど、これはスイング時の僕の癖でもある。だからその癖を強調してしまうクラブだと問題になるんだ。個人的には、ブレードタイプが自分のスイングの良くない動きの改善に役立つと思っている。多くのプレーヤーはそんなこと感じないかもしれないけれど、僕はそうなんだ。かなり変わってはいるけどね」

-マスターズ直前にテーラーメイドのホワイト・スモークDA-62のプロトタイプパターに変えましたが、スパイダー・ブレードからそのパターに変更した理由は何ですか?

「自分の目に合うパターを探していたのと、テーラーメイドとこのミルド(プロトタイプパター)の開発に取り組んでいたからね。今年の頭からこのパターを使っているけど、美しいし開発プロセスで自分が重要な役割を務めてきたから、とても愛着が出てきたんだ。ゴルフショップで見つけたら『おお、カッコイイな。買わなきゃ』って言うクラブだと思う」

「この特別なパターなら、打感という観点でのスイートスポットと、引っかけか押しだしたかが分かるフェースが期待できていた。多くのテクノロジーをパターに採用することが時々あるけど、それはアマチュアには良いこと。でも、でも時間と共に、感覚の反応をなくすことになる。僕は基本的に、反応することが分かる完璧にヒットする必要があるブレード型パターが良いと思っていたんだ」

「これは10万回以上のパッティングからの僕の意見。このパターから得たフィードバックによって、僕のストロークは良くなったと思う。毎回、真ん中で打つことと、ヒールかトゥでヒットしたかが分かる感覚的なフィーリングによってクラブフェースをスクエアにすることを学んだんだ。これは高慣性モーメントのパターでは感じることができたんだけど、トゥ側にボール半分外れてヒットしたかが分かる感覚的なフィーリングを得ることはできなかった」

-テーラーメイドの2015年モデルを見た時の最初のリアクションはどのような感じだったのですか?

「毎年この時期になると、彼らが(開発の)舞台裏を細工しているところを見ることができるので楽しみだね。今年は、Rシリーズを復活させたからさらに楽しみにしていたよ。Rシリーズは、昔から僕に合っていたし、僕を象徴したようなものもあるからね。R300がリリースされた時は、自分のゴルフが好転すると感じたし、ショットがとても良くなったんだ」

「試打の段階でもとても僕に合っていたし、これまで使ってきたクラブにも良い点はあるけど、変更箇所は改善点にすぎなかった。新ドライバーは、言ってみれば2つのドライバーを一本にした感じで、ソールにある2つのスライディング・ウェイトのポジションによって高慣性モーメントか低・前重心の設定ができる。沢山のテクノロジーを見た目の良いヘッドに詰め込んだアイアンは、より易しくなっていてブレードのフィーリングが得られるんだ」

RSi TPアイアンに採用されたフェーススロットについてどのように思いますか?

「TPだと、フェーススロットは(構えた)上から見ても全然分からないんだ。アドレスでクラブをセットアップしたときに、フェーススロットがほとんど見えなくなることには驚くよ。フェースを正面から見ると、もちろん溝は見えるんだけどね」

「率直に言って、アドレスでボールがフェーススロットにはまる感じが好きなんだ。普段見ているフェースの溝部分から目がそれないようになっているし、僕にとっては見た目は全く気にならないね」

-テーラーメイドのUDIアイアンをセッティングに加え連続優勝しましたよね。このアイアンはコースによって使い分けるのですか?最近、セッティングに加えていないようですが。

「ギア効果が少ないのでレスキューよりも好きなんだ。レスキューは、トゥ側に当たるとすごくフックするし、ヒール側に当たるとスピンが多くなる。だから、距離が安定しないんだよ」

「でもUDIアイアンだと、レスキューのように寛容性が大きいのにギア効果が少ない。また使うと思うけど、しばらくはコースによるかな」

「最近は、5番ウッドのロフトを寝かせた7番ウッドを使っているんだ。今年の夏にプレーしたコースはラフが多かったからね。この7番ウッドなら深いラフでも脱出できる。僕の3番アイアンよりも正確性がないけど、ボールが高く上がりソフトに落ちるし、実際のところ3番ウッドと3番アイアンのギャップを埋めることができるんだ」

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