2022年 ラアス・アル=ハイマ選手権

「いま僕はココにいます」Vol.134 アラブ首長国連邦編

2022/02/03 11:25
アル=ハイマGCのグリーンはオーソドックス?

人は彼のことを“旅人ゴルファー”と呼ぶ。川村昌弘・28歳。2012年のプロデビューから活躍の場は日本だけでなく、ユーラシア大陸全土、そのまた海の向こうにも及ぶ。幼い頃から海外を旅することこそが夢で、キャリアで巡った国と地域の数は実に70に到達。キャディバッグとバックパックで世界を飛び回る渡り鳥の経路を追っていこう。

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プロゴルファーの川村昌弘です。
いま僕は、ラアス・アル=ハイマにいます。

ドバイからは北東に1時間

欧州ツアー(DPワールドツアー)は新年に入ってアラブ首長国連邦(UAE)での4連戦になりました。今週は3試合目の「ラアス・アル=ハイマ選手権 by フェニックスキャピタル」に出場。ドバイからアブダビとは反対側、北東に1時間程度のドライブで到着です。

実は来週は当初、カタールでの試合が行われる予定でしたが、新型コロナウイルスを理由に残念ながら中止になりました。代わりの試合として準備されたのが次週の「ラアス・アル=ハイマクラシック」。2週続けて同じアル=ハイマGCで試合が行われます。

リゾートコースの雰囲気があるコース

2週前の「アブダビHSBC選手権」が行われたヤスリンクスは地形のアンジュレーションと風の激しいコースで、前週「Slync.io ドバイ デザートクラシック」のエミレーツGCは中東ではフェアウェイがタイトでグリーンが硬いクラシックコースの部類。比して今大会の会場はフラットでグリーンもなだらかなリゾートゴルフ場の雰囲気。バーディ合戦は間違いなく、ロースコアでの争いになりそうです。

コースの脇には大きなホテルが

ところで今週、UAEのお隣サウジアラビアでは「サウジインターナショナル」が開催されます。昨年まで欧州ツアーに属していた大会が、オイルマネーを背景に“再生”を目指すアジアンツアーの競技になりました。

現在、欧州ツアー、そして米ツアーからもアジアンツアーには厳しい目が向けられています。「サウジインターナショナル」には多くのトップ選手が出場しますが、米ツアーで聞くように、欧州ツアーに所属する僕も、今後アジアンツアーの大会に出る場合には「事前に連絡が欲しい」と“くぎを刺されて”います。選手としては魅力あるトーナメントを選んでプレーするのは当然のことですが、お世話になっている欧州ツアーの心証を意図的に悪くするようなつもりはありません。

ホテルからの眺めは結構きれい

ただし、僕はプロ3年目からツアーメンバーとして6シーズンにわたって出場してきたアジアンツアーにも愛着があります。現在のCEOであるチョー・ミンタンさんをはじめ、競技委員の皆さんやスタッフの面々にも早く会いたい気持ちでいっぱい。ですから、今後の判断もすごく難しくなりそうで、いつか各ツアーが仲良くできる日が来ればいいなと思うのです。

2月最終日「Rare Disease Day」をよろしくお願いします

さて最後に、今年もこの場をお借りして告知させていただきたいと思います。1月も終わり、2月の最終日はRare Disease Day(RDD)、「世界希少・難治性疾患の日」です。世界中にいらっしゃる希少・難治性疾患の患者さんの生活の質の向上を目指した啓蒙活動を行うイベントが日本でも開催され、今年から僕の所属先でもあるJCRファーマ株式会社は例年このアクションを応援しています。

希少・難治性の病は、治療やそのための研究に莫大な費用がかかり、苦しまれている方を救えないケースがあります。国や企業のバックアップを受けるためにはまず、「どういった珍しい病があるか」を世間にひろく知ってもらわなくてはなりません。プロゴルファーとしての僕の活動は微力ですが、興味を持っていただけたら幸いです。

来週の試合も同じUAE。2022年は今のところ日本よりも長く滞在中…

2022年 ラアス・アル=ハイマ選手権