竹田麗央が国内メジャー初制覇 女子プロ日本一決定戦で日本人初の完全優勝
◇国内女子メジャー◇ソニー日本女子プロゴルフ選手権大会 最終日(8日)◇かねひで喜瀬CC(沖縄)◇6670yd(パー72)◇晴れ(観衆3214人)
プロ3年目の21歳、竹田麗央が国内メジャー初優勝を手にした。後続を3打リードしてスタートした最終日、5バーディ、2ボギーの「67」で回り、2021年大会の稲見萌寧(19アンダー)に並ぶ「大会最多アンダーパー」の通算19アンダーで逃げ切った。
竹田は優勝スピーチでギャラリー、冠スポンサーのソニー、開催コースとボランティアへの感謝を述べた後、少し間を開けて「今年は初優勝ができて、そこからの目標が(国内)メジャー優勝だったので、今回達成できてうれしいです。暑い中、ギャラリーのみなさんのたくさんの応援で優勝できました。まだメジャーで優勝した実感はありませんが、これからもたくさん優勝できるよう頑張ります」と喜びを語った。
今大会での初日から首位を守り切る“完全優勝”は、4日間競技に移行した82年以降では日本人で初めて。過去にト阿玉(台湾/1985年)、辛ヒョンジュ(韓国/2008年)、申ジエ(韓国/2018年)が達成している。
竹田は4月「KKT杯バンテリンレディス」でのツアー初優勝を皮切りに通算6勝目。「ツアー初優勝を挙げたシーズンでの6勝」は1989年の小林浩美(現日本女子プロゴルフ協会会長)以来2人目。また「KKT杯―」と「フジサンケイレディス」に続き、前週「ゴルフ5レディス」から今季2度目の2週連続優勝で、「同一シーズンで2度の2週連続優勝」は2015年のイ・ボミ(韓国)、19年の鈴木愛以来3人目となった。
1位を走るメルセデスランキングは国内メジャー優勝の400ptを加算し、2574.51pt。2位山下美夢有との差を466.61ptに広げ、初の年間女王へ加速した。
山下は竹田と4打差3位から出て「66」をマークして18アンダー。決勝ラウンドでただ一人ボギーなしの安定感を見せたが、今季初優勝はならず6度目の2位に終わった。
2位から出た岩井明愛は「75」と崩れ、10アンダー9位だった。
米ツアーからスポット参戦した古江彩佳は8アンダー15位、吉田優利は7アンダー17位、勝みなみは4アンダー33位だった。
<上位成績>
優勝/-19/竹田麗央
2/-18/山下美夢有
3/-15/藤田さいき
4T/-13/大出瑞月、阿部未悠
6T/-12/櫻井心那、仁井優花
8/-11/岩井千怜
9T/-10/岩井明愛、古家翔香、木戸愛、佐久間朱莉
<竹田麗央の主な記録>
・通算6勝/「21歳159日」の到達は宮里藍、畑岡奈紗、山下美夢有、古江彩佳、横峯さくらに次ぐ6番目、同年齢での「日本女子プロ」制覇は宮里藍(21歳83日)に次ぐ6番目の年少記録
・シーズン6勝/稲見萌寧、古江彩佳(ともに2020―21年)以来11人目
・シーズン21試合目の6勝目/不動裕理(16試合/2003年、18試合/2004年)、宮里藍(19試合/2005年)に次ぐ4番目のスピード
【訂正】「同一シーズンに2度の2週連続優勝」に際して、2019年に記録していた鈴木愛を加えました(9月8日)