数字の7に“愛想”を尽かす ティーガラが8番アイアンを2本使う理由
とあるクラブがうまく機能しない場合、PGAツアーの選手たちは時として、その調子の出ないクラブをベンチに下げ、反省を促す。その後、彼らはそのクラブを再び手に取り、クラブが教訓を学び、まだ魔法が解けていないかどうか確認することになる。
しかし、サヒス・ティーガラの場合、特定の番手がうまく機能していなかったことを理由に、その番手の数字自体を消し去ってしまったのである。
先月のフェデックスカップ プレーオフ期間中、ティーガラは7番アイアンで期待を大きく下回るショットを何度か打った。より詳しく書くと、彼は2週間のスパンで、7番アイアンを使い6度にわたりミスショットを打ったと述べた。
これに応じるべく、ティーガラは単純に数字の7に愛想を尽かすことに決めたのである。
デンバーで開催された8月「BMW選手権」にて、契約しているギアメーカーのピンに、彼の使用するピン ブループリントS 7番アイアンから“7”の刻印を削ぎ落とし、代わりに見分けがつくよう別のフォントで数字の“8”を刻印するよう依頼した。
ピンのレップはこの番手を“8+”アイアンと呼んでいる。
数字を削ったことで落ちた重量を元に戻すべく、ピンはクラブの背面に鉛テープを貼り付けた。
ティーガラが7番アイアンに問題を抱えたのは、これが初めてのことではなく、7番への嫌悪には根深い理由があったのである。この長年悩まされてきた数字の問題を掘り下げるべく、GolfWRX.comはナパで開催されている「プロコア選手権」にて、ティーガラに話を聞いた。
GolfWRX.com:なぜバッグに8番アイアンが2本入っているのか?
サヒス・ティーガラ:単に雰囲気を良くするためさ。7番アイアンでは、良い感じが出なかったんだ。この男(キャディのカール・スミス)に聞けば分かるよ。多分、人生を通して、僕の一番嫌いなクラブだったんだ。もう、うんざりだ、という感じになってね。
メンフィス(のフェデックス セントジュード選手権)では4回ダフったし、コロラドと合わせると、2週間で6回ほど池ポチャしたので、遂に、もう終わりだ、となったんだよ。数字の“7”を削り落として、違うフォントで“8”と刻印したんだ。これはうまくいったよ。今のところ、打率は10割だね。(単独3位に入ったツアー選手権では)良く打てたんだ。
GolfWRX.com:原因は形状にあるのか?あるいはバウンスなのか?それとも、見当もつかないのか?
ティーガラ:よく分からないんだ。とにかく、数字の7を好きになったことは一度もないね。
GolfWRX.com:アンラッキーセブンというわけだ。
ティーガラ:アンラッキーでさえないね。アンラッキーとは考えていないんだ。単に好きじゃないんだよ。好みだね。多分。ハイナンバーのボールでプレーするときも7は絶対使わないんだ。5、6、そして8は使うね。でも、7は使わないんだ。
GolfWRX.com:いつから2本の8番アイアンを使うようになったの?
ティーガラ:デンバー。
GolfWRX.com:OK、最近のことなんだね。
ティーガラ:そうだね。こういうのは初めてやったんだ。僕はクラブに何かクールな細工を施すたちではなかったけれど、今回は(数字の7を)削り取って、笑いを取ったんだ。
GolfWRX.com:僕もそれは大好きだ。ギア好きは、そういうやり方を好むよね。
ティーガラ:まあ、うまくいっているので、このまま続けようと思っているよ。面白いのは、これまで僕はスイングウェイトをいじったことがなかったので、少しばかり鉛テープを貼らなければならなかったんだ。新たに数字を刻むために、クラブの先の金属を少し削ってしまったからね。
GolfWRX.com:みんな鉛テープは大好きだから。
ティーガラ:そうだね。パターを除くと、僕はこれまで鉛テープを使う奴ではなかったんだ。まあ、このまま続けてみるよ。
(協力/GolfWRX, PGATOUR.com)