「これはかなり良い」 キャメロン・ヤングがプロトタイプの2Wを試用中
「ザ・プレーヤーズ選手権」のスタジアムコースは、ティショットで常に飛距離と精度の高さが求められる。いくつかのホールではドライバーを握るとトラブルにつながるリスクがあるが、3Wではグリーンを狙うショットでかなりの距離が残ってしまう。
では、2Wにすればどうだろう。
ザ・プレーヤーズ選手権の火曜に、GolfWRX.comはタイトリスト契約選手のキャメロン・ヤングが同社の新しい「TSR」2Wのプロトタイプを試しているところを目撃した。
タイトリストのツアーレップ、J.J.ヴァンウェゼンベック氏によると、ヤングが2Wを使い始めたのは昨夏頃だという。
ヴァンウェゼンベック氏は「我々はキャメロン・ヤングと、よりティショットに適したクラブについて何度か話し合いをしてきた。そこで、フェアウェイウッドとハイブリッドの主任エンジニアであるトム・ベネットがヤングに話を聞いた。ベネットは以前、内部向けに2Wのプロトタイプを設計したことがあった。ヤングとは容積(サイズ)はどうするべきか、ロフトは何度が良いか、どのようなパフォーマンスを求めるのかについて話し合った」と述べた。
「(ヤングは)特定のボール初速と、ドライバーとの飛距離の差を模索していた。『3Wでのティショットに自信が持てるよう、少し容積が大きいヘッドが欲しい』と要望があった。ティショットで使う割合が90%になるコース用として、従来の3Wより投影面積が少し大きめで、直進性が高いクラブを探していた」
新しいプロトタイプのTSR2Wは、よく知られている「TSR2」や「TSR3フェアウェイウッド」に比べるとヘッド形状がより大型で、フェース高が高く、ヒッティングエリアが広いため、ミスヒットの許容範囲がより広めにとられている。
ドライバーのスピン量は2100~2400rpmほど、3Wのスピン量は3000~3400rpmほどとなっているが、新2Wのスピン量は2700~3000rpmほどになる。
ヴァンウェゼンベック氏とヤングは、2Wで求めるボール初速をドライバーより8~10mphほど遅い速度にした。まず3Wと同じ長さでロフト角13度にすると、ボール初速は狙いを少し上回ってしまった。そこでシャフトの長さを半インチ短くし、タイトリストのシュアフィット設定を使用の上、ヘッドのロフト角を0.75度だけ増やした。
シャフトは複数試し、最終的にドライバーと同じ組み合わせになる三菱ケミカル「テンセイ1K」シャフトに落ち着いた。
他にも、新しい2Wはソールに2基の交換可能なウエートが装着されており、ヘッド形状とフェースの溝パターンはフェアウェイウッドらしい作りになっている。
ヴァンウェゼンベック氏によると、TSRの2Wはツアー向けのプロトタイプであり、今も引き続き選手たちから情報とフィードバックを収集しているプロセスにあるという。「これは一般向けには発売されないかもしれない。今回は将来的にリリースする製品について学ぶ機会だが、このクラブになるとは限らない。これは前方および後部重心で、我々の『TSR4』に似ていて、今はただプロセスを見守っているところ。選手たちは前方と後方どちらの重心の好むのか、どういうセッティングに落ち着くのか、というようなことを見極めようとしている」と話した。
「今週持ち込んだヘッドは10個未満。単にこの製品について情報を集めようとしているのが本当のところで、誰に向いているのか、パフォーマンスの可変要素のタイプはどのようなものが必要かなどを調べている。まだ今週調べ始めたばかりだが、幸い、パフォーマンスや打音、見た目について多くのポジティブなフィードバックをもらっている。これらすべてのチェック項目には、確認済みのチェックが入っているようだ」
「これはかなり良い」とヤングはGolfWRX.comに述べた。ヤングが新2Wでプレーヤーズをどう戦うかに期待したい。
(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)