兄貴分は世界1位 トム・キムは人生を変えたスコットランドで再び躍進
6月に誕生日を迎えたトム・キム(韓国)のトップツアーでの旅は昨年、スコットランドから始まった。2022年の「ジェネシス スコットランドオープン」で3位に入り、今年は3日目を終えてロリー・マキロイ(北アイルランド)に1打差の2位。PGAツアーのChuah Choo Chiang氏が成長を続ける21歳について言及した。
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キムは今週、スコットランドでこの上ない幸せを感じている。伝統料理のブラックプディングやハギスを食べることは彼の「やりたいことリスト」には入っていないが、熱意あるゴルファーにとって、ゴルフの母国への旅は多くの得るものがある。
当時20歳だったキムがルネサンスクラブで3位に入って大躍進したのは、ちょうど1年前の本大会。彼はすでにアジアで成功を収めていたが、スコットランドでのまさに世界最高峰の戦いは、韓国の新しく、若い才能にゴルフ界の視線を集めた一週間になった。
「3位でフィニッシュしたココが僕の始まりの場所。帰って来られたことをうれしく思います。素晴らしい思い出ができたスコットランドが大好き」
1年前、キムは韓国ツアーで出場権を得て本大会に出場。PGAツアーとDPワールドツアーの共催で成り立つ本大会で残した好成績が、結果的には彼の急成長のきっかけになった。「リンクスでのゴルフは初めてだった。当時は自分のポジションだとかを考える時間はなかった。とにかく何かを学んで、コーンフェリーツアーファイナルズに出場しようと一生懸命だった。本当に幸運なことに、素晴らしいゴルフができたんだ」
直後のセントアンドリュースでの「全英オープン」で47位に入ってスペシャルテンポラリーメンバーの資格を獲得。「ロケットモーゲージクラシック」で7位に入り、翌シーズンのPGAツアーの出場権を手にした。
幼い頃に大好きだった「きかんしゃトーマス」に由来するニックネームを持つキムはその後、ドラマチックに「ウィンダム選手権」で初優勝。「ザ・プレジデンツカップ」では米国選抜に敗れながらも、若い力と見事なプレーで、まさかのスター選手に成り上がった。さらにゴルフ界が依然として興味深くこの少年を見つめていたその時、秋の「シュライナーズチルドレンオープン」でツアー2勝目を挙げたのだ。
「当時の僕には(スコットランドオープンで)トップ3に入ったこと自体が信じられない気持ちだった。そうできると分かったことが、成功だったんだと思う。期待はしていなかったけど、自信を持てた。それが秋につながったはず。ここで僕は勢いづくことができたんだ」
現在、彼はテキサス州ダラスに米国の本拠地を置いている。ジョーダン・スピースやスコッティ・シェフラーは“ご近所さん”。スピースには昨年のクリスマスを家族と一緒に過ごそうと誘われ、今や世界ランキング1位のシェフラーには弟のように扱われている。ちなみに2人は6月21日の誕生日が同じだ。
「スコッティは昔から良い友達で、ツアーでは最も近い存在。たくさんアドバイスをくれる。長年というわけじゃないけれど、前から一緒にプレーをして関係を築いてきた。彼は今、世界でナンバーワンとしてずっと良いプレーをしている。彼みたいに経験豊富な選手が近くにいるのも信じられない。たくさんのことを聞いて、その都度丁寧に返してくれる。ラッキーでしかない。ゴルフだけじゃなくて、人生のことについても聞けることがありがたい」
キムは今、フェデックスカップと世界ランクでどちらも25位につけている。6月の「全米オープン」で10位とメジャーで初めてトップ10入りを決め、成長の一途をたどっている。「まだ僕は多くの人の視界には入っていないように思う。認識されるのはうれしいこと。ここにいるファンの前で良いプレーができたら。自分らしくあること、楽しんで全力でプレーして戦うだけだ」。最終日はマキロイを1打差で追い、最終組でプレーする。