米国男子ツアー

人気上昇中! ティーガラの成功を支える長いパター

2022/07/26 17:26
今季好調のサヒス・ティーガラ ※撮影は2022年「WMフェニックスオープン」

人気選手のサヒス・ティーガラは6月の「メモリアルトーナメント」以降の6試合で、同大会を含め2度のトップ5入り。現在フェデックスカップランキングで38位につけており、ツアーでのフルシーズン参戦初年度での「ツアー選手権」出場を目指している。

最近の好調は、突然降ってわいたように起こったわけではない。今季トップ5入りを5回果たしているが、最近になってパターを替えたことでグリーン上でより快適にプレーできるようになった。

「チャールズシュワブチャレンジ」の後、身長が約190㎝のティーガラは、コーチであるリック・ハンターのアドバイスで、今までより長いシャフトのパターを試し始めた。そして、パターのグリップも変更した。

「パターは、チャールズシュワブのあと、コーチのリック・ハンターを通じて注文された」と、ピンのパターレップ、ディラン・グッドウィンはGolfWRX.comに語った。

「サヒスはパッティングを好転させたところ(メモリアルトーナメント)で初めてそれを使った。それまではグリーン上で苦悩していた。かなり感覚派の選手なので、リックは彼に全く違うものを使わせようとした。長さがあるので、アドレスで背筋を伸ばして構えることができ、これがプラスに働き、パターグリップは純粋に感覚を出しやすい物になった」

一般販売されているパターの長さは、通常33~36インチほどだが、ティーガラの新しいピン アンサー2 パターの長さは37インチで、グリップはスーパーストロークフラッツォ1.0が装着されている。「メモリアルトーナメント」を前に、多くのパターを試したティーガラは、新しい37インチのアンサー2が最も自分に合っていることを発見した。それ以来、この新しいパターを使用し続けている。

ティーガラのパター(Courtesy of GolfWRX)

長いパターにより、ティーガラはアドレスで背筋を伸ばせるようになったが、「全英オープン」では別の効果をもたらした。アドレスで安定感を高めるためスタンスを広げたとき、長いパターのおかげでグリップの低い位置を握ることができたのだ。パターを短めに握ることで、ティーガラは、より頻繁にクラブフェースの中心でボールを捉えられるようになったのである。

「僕のコーチのリック・ハンターは、『とにかく覚えておくように』というメールを送ってきたんだ。今、僕は37インチのパターを使っていて、グリップを少し短めに握っているんだ」と、ティーガラは「全英オープン」の際に述べた。「スタンスを少し広くしたんだ。僕はパットの前に足を引きずることが多いので、しっかりと少し広めのスタンスにしている。個人的に、ショートパットでクラブヘッドを低く引く方が、芯に当てやすくなると感じている」

一般的に、長めのパターは、パターグリップの端を握るとアドレスでより高く立って構えられるようになるが、同時に、長尺にすることで、体に負担をかけたり、体を曲げすぎたりすることなく、パターを短めに握ることができるようにもなる。

ティーガラにとって、長いパターは快適さを助長し、最終的には中心でのヒットを増やすことで、グリーン上でのタッチと方向性の精度を向上させることにつながったのである。

新たなレベルの快適さを手に入れたことで、ティーガラはフェデックスカッププレーオフ進出へ向けて、さらに調子を上げていく。

(協力/GolfWRX、PGATOUR.com)