D.ジョンソンが「ザ・プレーヤーズ選手権」で珍しいギア変更を敢行
ダスティン・ジョンソンはPGAツアーのほぼ全試合において、大会前の練習ラウンドで複数のパターを試打している。何を模索しているのかは、常に明らかではないが、この大会前の7日(月)から9日(水)にかけても練習グリーンで種類の異なる、いくつかのパターを試打していた。その姿は、お馴染みの光景ではある。
ジョンソンにとって練習グリーンでブレード型とマレット型のパターを異なるホーゼル、ウェート、そしてフェースで満遍なく試してみるのが一般的な流れとなっている。
毎週行っている試打のプロセスで面白いのは、いざ競技の時間が始まると、実際にパターを変更するのはかなり稀であるということ。
第1ラウンドが始まると、通常、ジョンソンは使用するパターを2020年に「マスターズ」を制覇した際に使用した漆黒のテーラーメイド スパイダー ツアー ブラックリミテッド Itsy Bitsyに戻すのである。
しかし、今回は違った。
7日(月)にジョンソンは、4つの異なるパターを携えてTPCソーグラスの練習グリーンへと姿を現した。新しいブラックのテーラーメイド スパイダー GT、ソールに2.5gのウェート2つが取り付けられたテーラーメイド TP バンドン3、5gのウェート2つが取り付けられたテーラーメイド TP バンドン3、そして信頼するItsy Bitsy スパイダーリミテッドの4本である。
すべてのパターが後方に重心のあるマレットモデルで、いずれにもLAゴルフのプロトタイプグラファイトシャフトと、スーパーストローク トラクシオン ピストル GT 1.0グリップが装着されていた。
繰り返しになるが、これ自体、何も変わったことではない。ジョンソンは大会に備え、常に複数のパターを試打するのである。
ただ、「プレーヤーズ」第1ラウンドの始まる10日(木)がやって来ると、ジョンソンはお決まりのスパイダーツアーモデルを使用していなかった。代わりに、バンドン3モデルの1つを使っていた。
正式名称は「テーラーメイド TP ハイドロブラスト バンドン3」。303ステンレス鋼でできており、このパター特有の、高水圧により滑らかで耐久性の高い表面を作り出す“ハイドロブラスト”仕上げになっている。
バンドン3のヘッド設計は、周辺重量配分と寛容性を実現するための二翼型で、ジョンソンのようにストローク中にパターを開いて閉じるスイングをする選手のフィーリングに合わせ、トウハングが32度になる短いスラントネックが取り付けられている。また、このモデルは、フェースインサートにTPUシューリン“ピュアロール”が装着されており、下向きの溝がトップスピンを助長し、ゴルフボールのより滑らかな転がりを実現している。
ジョンソンにとって、バンドンシリーズのヘッドモデルは、見ず知らずのパターではない。このパターの様々なバージョンを何度も試打しており、昨年の「RBCヘリテージ」では、プランバーネックのTPバンドン1プロトタイプパターを実戦投入している。
大抵の週において、ジョンソンはスパイダー ツアーリミテッド パターを使うのだが、今回はその“大抵の週”ではなく、テーラーメイド バンドン3パターをバッグに入れたのである。
DJのパターの仕様は次の通り。
長さ: 37インチ
シャフト: ブラックLAGPソーホー
グリップ: スーパーストローク ピストル GT 1.0
(協力/GolfWRX、PGATOUR.com)