2022年 ファーマーズインシュランスオープン

ザラトリスがドライバーを1インチ延長で飛距離アップ

2022/01/30 17:15
飛距離アップに成功したウィル・ザラトリス(Steph Chambers/Getty Images)

PGAツアーでは今年からドライバーの長さが制限される新ルールが施行され、選手によってはバッグで一番長いクラブを短くするしかなかった。しかしながら、ウィル・ザラトリスはまだドライバーの長さに余裕を持っていたため、延長したところ、これが即座に功を奏した。

彼は自身にとって2022年最初の試合となった「ザ・アメリカンエキスプレス」に、このところ自宅で試していた新しいドライバーである、長さ45.625インチのタイトリストTSi3を持ち込んだ。これまでは44.5インチのドライバーを使用していた。今年のツアーでは、ドライバーの長さを46インチに制限するローカルルールが施行された。

ザラトリスはドライバーを長くしたことに伴い、シャフトをそれまで使用していた藤倉ゴム工業スピーダー661 TR 661Xから、藤倉ゴム工業スピーダー 757 TR Xシャフトに変更している。

「自宅では、(長さを変えただけで)他に何をすることもなく、たたこうとしなくても、キャリーが12ヤード伸びたんだ。ただ普通に振っているだけでね」とザラトリスは、PGAウェストで6位に入った直後に述べた。

「それは、この世界ではかなり大きな差なんだ。キャリーが12ヤード余計にあれば、昨年まで僕がつかまっていたバンカーを越えられるようになるコースがいくつもあるからね」

新しいドライバーが早速もたらした恩恵の例として、彼は日曜にイーグルを奪ったPGAウェストの16番ホールを挙げた。341ydのドライブを放ったくだんのパー5では、7番アイアンでグリーンを狙ったのである。彼が言うには、以前のドライバーであれば、4番か5番アイアンでグリーンを狙っていただろうとのこと。

ザラトリスはこの変更前も飛距離を欠いていたわけではなく、昨季はドライビングディスタンスで23位に入っている(307.4yd)。しかし、「ザ・アメリカンエキスプレス」では、ティショットで平均317.4ydを飛ばし、同スタッツで2位にランクインした。

また、ザラトリスはこのオフに体重を15ポンド(約7キロ)増やしたのだが、彼はこれについて、力が増したことで、長い番手のコントロールが向上したと述べた。

「ザ・アメリカンエキスプレス」はタイトリストTSi3ドライバーにとっても、同大会での使用率がトップとなる大きな週となった。

何が今回の変更を促したのかと聞かれたザラトリスは「退屈さ」と答えた。PGAツアーが休暇期間に入った際、彼はさらなる飛距離による恩恵について考えを巡らせ、自宅で試行錯誤を始めた。

彼はタイトリストの選手宣伝部長であるJ.J.ヴァンウェゼンベックからメールと電話を受けた後、「アメックス」で使用したドライバーを大会の1週間前に受け取った。「ウィルは長くすることに興味を示し、オフシーズンに色々と試すことを望みました」とヴァンウェゼンベック。

「TSi3であれば、ヘッドにかなりの寛容性があるので、それを実行するチャンスがあるのではないかと彼は感じました。我々は電話でそれを最大化する方法について話し合い、彼が最後に送ってきたスクリーンショットでは、初速が182(マイル)で、キャリーが324(yd)でした。そして、真っすぐ飛んでいたのです」

ヴァンウェゼンベックがザラトリスのダラスの自宅に送ったドライバーは、25歳のザラトリスがドライバーで好んで打つ“火を吹くカット”を打つことを可能にした。

「得意のショットが打てて、12yd先へ飛んでいるんだ。(変更は)考えるまでもないことだった」とザラトリス。

彼はコースによっては引き続き短い方のドライバーを使用すると述べたが、「ザ・アメリカンエキスプレス」、そして続く「ファーマーズインシュランスオープン」は、新しい長い方のクラブが適したコースである。

「トリーパインズはフェアウェイがタイトで、プレーヤーができる限り遠くへ飛ばそうとする長いゴルフコースなので、(長いドライバーには)最適のスポットだね。今は飛距離が最重要なんだ」。ルーク・リストとのプレーオフに敗れたものの、2位に入った。

(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)

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