イアン・ポールターが投入した新パター
「WGCデルテクノロジーズマッチプレー」のグループステージで3戦3勝と完璧な成績をおさめたイアン・ポールター(編注:最終成績はベスト16)。「ライダーカップ」の常連であり、彼の直接対決の強さは、当然のことともいえる。
2010年大会を制しているポールターにとってこの大会形式は、何か特別な力が働くようだ。ポールターがこの大会でベスト16に進んだのは8回目であり、タイガー・ウッズ、マット・クーチャー、そしてセルヒオ・ガルシアと並ぶ史上最多タイとなった。
しかしながら、PGAツアー3勝のポールターはそれまでのツアー2戦連続で予選落ちを喫し、マッチプレーへ向けて万全とは言い難い状態だった。とりわけ、パッティングのストロークゲインドは61位(大会前時点)と、2017年以降ではパッティングが最悪の状態にあるなか、オースティンでの1週間だった。
パッティングという部分に重点を置いたポールターは前週、興味深い交換を行った。自身が“冷めてしまった”と語った「オデッセイ ホワイトホットXG#7パター」を控えに回し、新しい「スコッティキャメロン ファントムX 11プロトタイプ」を実戦投入したのである。
ポールターのパターテスト好きは有名で、彼自身、多様なメーカーから舞い込むテスト用パターを切らしたことはないと語っている。
「僕はそうしたパターを試しに使っているような感じで、正しいフィーリング、正しい見た目を得ようとしているんだ。そして、スコッティ(キャメロン)が1週間、いや2週間前に1本つくってくれたんだ」とポールター。「フェースには溝を入れて欲しいと頼んだらその通りにしてくれた。座りがいいし、僕が欲しかった物だった。僕は座りが良くて、見た目と打感のいい物が欲しいんだ。今現在、これはとても良く機能しているよ」
タイトリストによると、ポールターは前々週「ホンダクラシック」で、スコッティキャメロンのツアーレップ、ドリュー・ページと作業をしたという。その後、追加のテストを経て、オースティンで新パターを実戦投入したのである。
「イアンはとにかく『11』の見た目と、地面に置いたときの座りが気に入ったんです。」とページ。「選手たちは、このパターのセットアップがどれだけ良いかについて話し続けていますし、これが選手たちによりどんどん実戦投入され続けている理由です。開きもしないし、閉じもしない。とにかく座りが完璧なのです」
ポールターのプロトタイプには、フェースに水平方向の溝が施されているが、販売されているファントムXモデルには、従来型のミリングパターンが施されている。
(協力/GolfWRX、PGATOUR.com)