ロリー・マキロイの最新クラブセッティング
ロリー・マキロイ(北アイルランド)にとって2021年になって初の米国本土でのプレーとなった1月「ファーマーズインシュランスオープン」は16位タイ。望み通りの終わり方をしたわけではなかったが、新たに実戦投入したテーラーメイドのSIM2メタルウッドが調和を見せるなど、今後へ向けて好材料もあった(編注:次戦「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」は最終日に「64」をマークするなど13位タイ)。
ギアの話題について、GolfWRXはテーラーメイドのツアーレップ、エイドリアン・リートベルド(AR)と話す機会を得た。以下は、マキロイの新ギア移行について、彼が語った言葉である。
GolfWRX:ロリーはSIM2に替えて、全体的に何を得ることができましたか?
AR:ロリーは初速と安定性のため、多くの時間と労力をかけて身体を作り上げてきました。SIMでも強い球を打っていましたが、調子の出ない日は手に負えないこともありました。SIM2にすることにより、打ち出し角が若干向上し、初速が3mph(1.34m/s)速くなった。加えて、最も重要なのは、大きなミスショットを懸念することなく振れるようになったことです。ドライバーとともに自由を手に入れ、ほぼ無敵になりました。
WRX:(SIM2に替えた)彼にとって、SIM2 MAXは性能的にどうだったのか、SIMとの違いはどのようなものだったのでしょうか?
AR:実のところ、これは興味深かった。SIM2 MAXは、継続して新たな事実を見せてくれています。初速に関してはSIM2と似たり寄ったりですが、打ち出し角は少し下がり、スピン量は若干上がりました。あのクラブも彼にとって良かったのですが、SIM2よりほんの少し飛距離が出なかったですね。
WRX:彼はフェアウェイウッドでは、引き続き三菱ケミカルのテンセイCKプロホワイト80と90のシャフトを使用しています。このシャフトについて話を聞かせてください。
AR:SIM2フェアウェイウッドは即座に機能したので、シャフトのセットアップを修正する必要は皆無でした。フェアウェイウッドは細心の注意が必要なクラブなので、彼が出だしからフルパワーで行けるのであれば、フィッターとしては、何もせず、見て楽しむだけのことです。
WRX:ロリーがドライバーのシャフトを46インチあるいは47インチにする可能性はありますか?
AR:彼はすでに45.5インチを使用していますので、これ以上長くする理由はありません。ロリーは自分のスイングを完璧に制御できており、必要であればいつでもフルパワーの速さを出して、必要なだけの飛距離を出すことができます。世界にこれだけのことができる選手は、そういません。
WRX:新しいボールはどのような向上をもたらしましたか?
AR:新しいTP5Xボールは、試験の初期段階から輝きを放っています。彼にかなり合っています。あれは、彼が古いTP5とTP5Xで気に入っていた点をブレンドしたボールなのです。ロリーのレベルになると、進歩は微妙なものになることに注意が必要。今回のボールによって、スピン量と打ち出し角を維持しつつ、初速をアップさせることができ、アイアンショットの散らばりがタイトになり、番手の距離感の精度がさらに上がりました。
ロリー・マキロイ使用ギア
ドライバー:テーラーメイドSIM2(10.5度を8.5度に調整)
シャフト:藤倉コンポジット VENTUS BK 6X
フェアウェイウッド:テーラーメイドSIM2(3番15度を13.5度に調整/5番19度を18.25度に調整)
シャフト:三菱ケミカル テンセイCKプロホワイト
アイアン:テーラーメイド P7MB(4番~PW)
ウェッジ:テーラーメイド ミドルグラインド2(52、56、60度)
パター:テーラーメイド スパイダーXカッパー
ボール:テーラーメイド TP5x 2021(ナンバー22)
(協力/GolfWRX、PGATOUR.com)