ウッズの復帰戦初日はドライバー好調も、ショートゲームに苦しむ
By Sean Martin, PGATOUR.COM
タイガー・ウッズは、復帰戦初日のロングショットに手応えを感じているようだったが、ショートゲームに苦しんだ。
昨シーズンの「全米プロゴルフ選手権」以来はじめての実戦となった「ヒーローワールドチャレンジ」初日では、新スイングコーチとして招聘したクリス・コモのアドバイスを受けているウッズのフルスイングに焦点が集まった。
アイルワースG&CCでの初日は「77」の大崩れで、トップと11打差、そして16位タイとも4打差の最下位。1番ホールではティショットでOBを叩き、8番ホールでは引っかけてしまいダブルボギー。新スイングではなく、初日はとにかくショートゲームに苦しんだ印象が強い。
「今日は不思議な感じだ。そこまで酷いショットを打った気はしない。ただ、ショートゲームは悲惨だった。何も出来なかったよ」と、ラウンド後にウッズはコメント。
パー5の13番ではグリーンに乗せるまで3度のチップショットを必要とした。そして8番と17番ではザックリをする始末。パー5の8番ではグリーンサイドのバンカーに打ち込んだ。
ウッズは、「チップショットが酷くて自分でも驚いた。しくじってしまった。今週は、練習ラウンドでのタイトなライからのチッピングの多くは調子よかった。でも、芝目がきつくなると、上手くいかなくなった」と、不調に終わった理由を分析した。
木曜は14回中8回のフェアウェイキープに成功し、その他の2回はフリンジへ。ドライバーで放った7回中5回のティショットは、フェアウェイかフリンジまで運んだ。また、パーオンは11回あり、その他フリンジまで運んだショットが1度あった。
ウッズは、新スイングはかつてのスイングをベースにしていると言い、「全米プロゴルフ選手権」以降、アマチュア時代の映像も見直したという。新スイングとの相性は良さそうで、過去に3度大幅なスイング改造をした際に見られた、ショット間の素振りの反復姿は見られなかった。また、フェアウェイを歩いている際も、バックスイングの確認をしなかった。
最後のドライバーショット4回でフェアウェイをキープ。バック9では7ホールでパーオンに成功した。
「またコースに立ててドライバーショットを打てたのには興奮した。特にバック9は良い感じだったから。何も考えず、ただただ打っただけ」。
ウッズは10番から12番まで約5メートル未満のバーディパットの機会を手にしたが、この日唯一バーディを取れたのは12番で、アプローチショットがそのまま入るかと思われたがカップに吸い寄せられず、30センチのパットを沈めた。パー5の13番では第2打目がカップから約3メートルのところで止まるかと思われたが、そのまま傾斜上りきらず、チッピングエリアに。14番では1メートル弱のバーディパットを外し、16番では約2メートル強のバーディパットを決められなかった。
初日にウッズと同組で、月曜日の練習ラウンドでも一緒にプレーしたジェイソン・デイは、ウッズは狙いどころにチッピングを打てていたと語っている。しかし、それとスコアは別の話ということだ。
デイは、「良いプレーではなかったね。メジャー14勝の選手が苦しむ姿を見るのは辛い。彼が今日のようなプレーをしてしまうということは、それだけ試合勘の鈍りがあるということ。練習ラウンドでプレッシャーを感じることはないけれど、彼は素晴らしいショットを打っていたし、チッピングもパッティングも良かった。今日はグリーン上で苦しんでいたけれどね」と語った。