リフレッシュしたガルシア 「64」で首位浮上
フェデックスカップ・プレーオフシリーズ第2戦がTPCボストンで開催された先週、セルヒオ・ガルシアの姿はハンプトンズ(ニューヨーク州のリゾート)のビーチにあった。恋人や友人との時間を楽しみ、ゴルフも多少プレーしたという。休養の目的はシャープさを保つためではなく、エネルギーの充電にあった。ガルシアは、出場した直近のPGAツアー2試合で成績が振るわず、プレーの感覚も悪くなっていたと実感。調子を落としたまま、欧州代表として「ライダーカップ」を戦うわけにはいかないと思った。
1週間の休養は、結果的に功を奏したと言える、今のところは。
「BMW選手権」2日目を終え、ガルシアは通算8アンダーで首位に浮上。2位のライアン・パーマーとは1打差で、3位タイには世界ランキング1位のロリー・マキロイが続く。
ガルシアとパーマーはともに大会のベストスコアタイとなる「64」を記録。土曜日はガルシア、パーマー、マキロイが最終組でプレーする。
ガルシアは先週の「ドイツバンク選手権」を欠場したくはなかったが、休養以外の選択肢がないことを自覚していたという。プロ生活15年を送り、ベストな自分を取り戻すために何が必要かは理解している。
「『ドイツバンク選手権』で良い結果は残せないと分かっていたから。もし出場していたら、うんざりしていたと思うね。そんな状態で『ライダーカップ』を迎えるわけにはいかない」
こう語るガルシアだが、金曜日の「64」というスコアには満足していない。スコアほど良いプレーはできていないと感じている、と語った。
「ここ2日よりも良いプレーをしたと感じる必要がある」
そんなガルシアを追うパーマーは、「ドイツバンク選手権」に出場。初日に「63」を記録し、2位と2打差をつけ首位に立った。しかし、2日目から3日間続けて「71」と失速し、16位タイで終了。当然ながら求めていた結果には程遠く、何よりもフェデックスカップランキング30位を下回ったのは痛かった。イーストレイクでの「ツアー選手権byコカ・コーラ」出場資格を得るためには、今大会で好成績を収めなければならない。
普通ならプレッシャーがかかるような状況だが、先週の結果から頭を切り替え「64」をマーク。テキサス出身のパーマーは「自信を持って今大会に臨んでいるから」と力強く話す。
リゾート地で英気を養ったガルシアが賢かったのか、それともTPCボストンで耐えたパーマーが笑うことになるのか。どちらの戦略が好結果をもたらすかは、土曜日のラウンドでハッキリするかもしれない。