コミッショナーがウィンダム選手権、試合スケジュールなどについて言及
PGAツアーのコミッショナーに就任する数年前の1989年、ティム・フィンチェムはレジェンドであるサム・スニードと3日間行動を共にした。
2人は自著の販売目的のツアーに出ていた時で、PGAツアー通算最多勝利数を誇るスニードが多くの話を聞かせてくれたという。それらの大半は、スニードが8勝をあげたグリーンズボロでの大会に関することだった。スニードは52歳の時に同地で現役最後の優勝を果たしている。
フィンチェムは当時について、「彼がどれだけグリーンズボロを愛していたか、その当時の選手、それに当時の大会についての話を聞かせてもらった」と振り返る。
「ウィンダム選手権」と改められた大会は、今年で75回目を迎えた。フィンチェムは日曜にセッジフィールドCCを訪れ、同大会がどのように成長したのかを話してくれた。
「他の大会と同じように、全てが1つにまとまっていない時期が数ヵ月あった。難しくなるだろうなと思ったが、成功し続けた。私が思うに、これまでと比べて、ここ数年は素晴らしい大会になっている」。
「ウィンダムの素晴らしいスポンサーとBB&Tのおかげだし、大会組織の素晴らしい仕事のおかげ。コースも素晴らしい。ここ8年から10年間は、PGAツアーの大会に求められるレベルに達していると思うし、毎年良くなっている。とても良いトレンドが続いているように思う」。
フェデックスカッププレーオフシリーズは、今週の「ザ・バークレイズ」からのスタートとなる。グリーンズボロでプレーした選手達はプレーオフシリーズ出場を目指し、ポイントランク上位125位以内を目指したが、フィンチェム曰く、すでにプレーオフは始まっているという。
「『ウィンダム選手権』がプレーオフの始まりと言って良い。出場を目指す選手達は死にもの狂いで出場権を得ようとする。この熱は、プレーオフでのものと同じレベルにあるし、出場権を得ている選手でも、順位を上げようとプレーしていた姿が見られたと思う」。
「そう考えれば、今大会もプレーオフに含まれる。10月にシーズンが開幕すれば、1年を戦ってプレーオフが始まる。徐々に戦いも熾烈になっていくので、今大会にもポジティブな影響を与えられたと思いたい」。
フィンチェムが会見で語ったポイントを以下に整理した。
2013年から14年をまたいだ年間スケジュールに関して
「フォールシリーズに良い影響を与えられた。反響も良い。今後数年は賞金額も増えるだろうし、大会のレベルも上がるだろう。間もなくシーズンオフに入るが、今季のスケジュールのおかげでフェデックスカップランキングの立ち位置を高められた。クリスマス休暇を含むシーズンオフ期間中もゴルフのプロモーションに役立つだろうし、話題にもなる。年をまたいでの日程により、すべてを同じ時期に終了させられるようになった。問題点として指摘されることがあるとすれば、フォールイベントのレベルが高くなったことで、ウェブドットコムツアー上がりの選手にとっては難しくなったということ。これが今年限りの問題となるのか、それとも今後続くかはわからない。今後の流れを見続けたい」
2015年から16をまたぐスケジュール、そしてオリンピックについて
「まさに今調整中のことで、来春までには16年のスケジュールを発表出来ると思う。必ず上手くいくだろう。選手の移動方法が変わるかもしれないが、16年の日程を終えるまでは何とも言えない。それに2020年の東京オリンピックに関しても、その時に考える」
今後の「ウィンダム選手権」日程に関して
現段階では、「ウィンダム選手権」の日程は今と変わらず、プレーオフシリーズ前の開催となるだろう。我々はそう考えている。1年でも良い時期だし、大会も成功しているので、今のままでいく可能性が高いと考えている。
「WGCマッチプレー選手権」新フォーマット、開催地に関して
選手達も我々も、新たなフォーマットに興奮している。新たなフォーマットはサッカーのワールドカップを参考にした。実際に今回のフォーマット変更に携わったスタッフも、ワールドカップに注目していたようだ。当然ながら競技が異なるので、スポーツの観点から言っても、まったく異なる考え方と感じただろうが。
ハーディングパークでの開催を楽しみにしている。ハーディングパークが浮上した理由は、「プレジデンツカップ」の成功と、コースと観客の質にある。人種の異なるギャラリーが多く、皆ゴルフの知識に長けている。ゴルフをプレーするには最高のコースだ。