ライルに影響を受け、自らの復活を視野に入れるピアシー
By Adam Stanley, PGATOUR.COM
復活に向けて突き進んでいるスコット・ピアシー。だが彼は、自分よりも厳しい状況にあるプレーヤーが多くいることもわかっている。
今年2月、手術が必要なほどひどく右腕を負傷したピアシー。現在ロイヤルモントリオールGCで開催中の「RBCカナディアンオープン」でようやく今季10試合目を数える。彼は「これほどの痛みは感じたことがない」と言いながら、2月の「ザ・ホンダクラシック」を棄権しなければならなかった。
痛みは浅指屈筋(ものを握る時に使われる筋肉)の断裂が原因だと判明した。
PGAツアーのプレーヤーにとって復活は難しい。そこでピアシーは親しい友人のジャロッド・ライルの力強い道のりを考えることで少し変わった見通しを立てている。長期にわたる白血病との闘いを制したライルは今週、ウェブドットコムツアーでプロとしてのキャリアを再スタートさせた。一方、PGAツアー2勝のピアシーは今、ライルへの応援の印としてピンをつけてプレーしている。
「ジャロッドはスゴい奴だ」と言うピアシー。「そんな彼の復活が見られて嬉しい。皆もそう思っているし、今後の成功を祈ってるよ」。
今大会3日目で1オーバーの「71」をマークしたピアシーは、「白血病を経験するよりも、僕は肘の手術を受けることを選ぶ」とコメント。現在は通算2アンダーで43位タイだ。
この日はフロント9だけで4バーディを奪取し、滑り出しは好調だった。だがバック9では「40」と苦戦した。
とはいえ、ピアシーは3日目の苦闘を負傷した腕のせいにはしなかった。
「大丈夫さ。バック9の結果のようにひどいプレーをしたわけではなかった。ただボールがうまく弾まないことが多かっただけでね」と説明。「(自分のパターが)壊れたものだから、一度も使ったことのないバックアップ(クラブ)でプレーしなければならなかったんだ」。
そんな彼は「RBCカナディアンオープン」に向け、「ユタ・チャンピオンシップ」(11位タイ)や「アルバートソンズ・ボイジ・オープン」(予選落ち)といったウェブドットコムツアーでの2大会で“リハビリ”をしてきた。
「PGAツアーこそが、僕の居場所だと思っている。(ウェブドットコムツアーよりも)しっくりくるんだよ」と、ピアシー。「数週間前に『ザ・グリーンブライアークラシック』で復帰したかったけど、準備万端だとは思えなかった」。
ラスベガス出身の彼は、2012年にハミルトンG&CCで行なわれた本大会で優勝。試合でカナダにやって来るのがどれほど楽しみかも語っていた。
「チャンピオンとしてここに戻ってくるのはいい気分だね。最初のティで“歴代優勝者”として自分の名前がアナウンスされるのを聞くのは嬉しいよ」。