リオ五輪に向けたコース建設は「順調」
オーストラリアでの「ISPSハンダワールドカップ」開幕前日の水曜日、米国ツアーコミッショナーのティム・フィンチェムは、2016年夏期オリンピックの舞台となるゴルフコースの建設スケジュールについて「順調である」と話した。
フィンチェムは、コース建設が主に土地権利上の問題により遅延の懸念があることを認めた。しかし、ギル・ハンスにより設計されているコースの灌漑システムの一部が、ロサンゼルスを出港しパナマ運河に向かっていると述べた。
ゴルフがオリンピック種目だった1904年以来、初開催となるリオデジャネイロ郊外のレセルバ・デ・マラベンディ内にコースは建設されている。当初の計画では2014年中に完成する予定だったが、ハンスは2015年の完成がより現実的な予測だと話した。
来春にコース視察を予定しているフィンチェムは「あといくらかの水は必要だが、進捗は順調だ。我々は計画通りに進んでいると捉えている。ご存知の通り、間に合うかどうか懸念してはいたが…」と話した。
「しかし、ギル・ハンスは建築家たちと共に良い仕事をしてくれていると思うし、とても楽しみにしている。これはオリンピックに向けた第一歩であり、最高の舞台で選手たちがプレーできるようにしたいんだ」。
フィンチェムはさらに、2024年パラリンピックでのゴルフ正式種目採用に向けて国際ゴルフ連盟がサポートすると話した。
このミッションは、今週開催の「ISPSハンダワールドカップ」スポンサーであるISPS(国際スポーツ振興協会)を後援する日本のビジネスマン・博愛主義者である半田晴久氏の願いでもある。半田は長年、ブラインドゴルフ(視覚障害者ゴルフ)の普及に携わってきた。
フィンチェムは「障害者にもゴルフをプレーしてもらう機会を作ろうとする彼の努力を知っているし、敬意を表している。2016年にオリンピックの正式種目として採用されたのに続き、パラリンピックでも正式種目として採用されるように尽力したい」と話した。
「オリンピックゴルフを統括する国際ゴルフ連盟を我々は手厚くサポートし、どのように協力していくか議論を重ねている」。
「まずは2016年、そして2020年に向けた準備に注力する。2016年大会の終了後に、ゴルフがオリンピック正式種目として継続されるかの投票がある。パラリンピックでのゴルフの正式種目採用を狙うなら2024年がベストだと考えていて、我々の委員会と米国ツアー国際連盟は最大限にサポートしていく」。
今週末に行われる「ワールドカップ」は1953年より続く大会で、世界ゴルフランキングに基づいて選ばれた選手たちがオリンピックと同様の72ホール、ストロークプレーの方式で行われる。
一方で、各国の代表2選手のベストスコアにより順位が決定していく方式は、オリンピックと異なるところだ。過去の大会では、2人1組のフォアサム・フォアボール形式で行われたこともあった。
この大会がかつて有していたチームプレー的な側面が失われたのかどうか、判断するには時期尚早であるとフィンチェムは話す。
「まだプレーは始まっていないし、実際にコース上で何が起こるかを見てからだ」とフィンチェム。「我々は確かなステップを踏んでいると感じているし、大会がより商業的に成功するとも感じている。独特の大会方式で、より試合に興味を持ってもらうことが我々のミッションであり、そのチャンスがあると思う」。
「もちろん、もしこの方法が機能しなければ修正しなければいけない。しかし上手くいくかは実際にやってみなければわからないし、楽しみだ。話した通り、まずは今週末に何が起こるか見てみようじゃないか」。