肘の痛みに耐えながら優勝を狙うタイガー
タイガー・ウッズはかつて骨折した足で全米オープンを優勝した経験がある。では肘を痛めた今の状態ではどうだろうか。
今大会2日目に世界ランク1位のタイガーが明かしたのは、先月優勝したザ・プレーヤーズ選手権の際に、左ひじを痛めたということだけ。具体的にはいつ、どの程度なのかは示していない。どこかのラウンドの時に痛めたという事実のみ明かしている。
「見ての通りさ」。今大会2日目のラウンドを「70」のイーブンパーで回ったタイガーは、皮肉交じり言った。週末の決勝ラウンドに向けて、通算3オーバー。5年前、トーレパインズGCの全米オープンで歴史的勝利を収めて以来となるメジャー大会制覇を争う位置につけている。
大会初日、オープニングホールでラフから抜け出した後、タイガーの怪我の状態は急激に悪化したようにみえた。大会2日目、スコアを「73」と落としたタイガーは、早朝組でラウンドを終えることができたが、初日に荒天で2度の長い中断をした影響から、2日目も日没サスペンデッドとなった。
ゴルフチャンネルの解説者で、長年タイガーの友人であるノタ・ビゲイ氏によると、タイガーは肘の内側に炎症を起こしていて、木曜夜にアイシングと電気治療を行ったという。また、タイガーはラフから抜け出すショットを打つ時に痛みが生じるようだと明かす。
この日は多くのプレーヤーが乱調に苦しんだが、タイガーはイーブンで踏ん張った。
インスタートのタイガーは、まずパー3の13番でバーディを奪うと、14番でボギーを叩いて振り出しに。さらに18番でもボギーを叩く。だが、続く4ホールのうち2ホールでバーディを奪うと、その後は1ボギーで乗り切った。
「大会を運営する人々は、思うにこのゴルフコースを守ろうと必死なんだろう。こうして柔らかく保っているのだからね」。スコアボードに赤い数字が目立たない日、タイガーはこう語ると、「いや、本当に厳しいピン位置にしてくれたものだ」とこぼした。
たとえ(ピン位置が)変わろうとも、タイガーの見通しは変わらない。
現在の位置から決勝ラウンドで勝機はあるか尋ねられると、タイガーはいたってシンプルにこう答えた。「ある」。
結局、トーレパインズGCでもタイガーは最高の結果で終わらせたのだ。