上位も見える週末へ 静かに意気込む小平智「あすが鍵になる」
◇米国男子◇バルスパー選手権 2日目(22日)◇イニスブルックリゾート&GC(フロリダ州)◇7340yd(パー71)
見ている人の心配をよそに、小平智は予選カットのプレッシャーを「そんなに感じていなかった」とさらりと言った。2日目を4バーディ、4ボギーの「71」で回り、通算1アンダーの23位。結果的にはカットラインを2打上回って、悠々と3戦ぶり(予選落ちのないWGCを除くと5戦ぶり)に決勝ラウンドへ進出した。
ロープ外から眺めていると、いまにも落ちそうな狭い稜線を歩くようなラウンドだった。幸先良く1番(パー5)、2番と連続バーディで出たものの、3番から9番までに4ボギー。スタート時の1アンダーから、予選敗退もちらつく1オーバーへと急降下した。
「風が強くて、グリーンの状況も変わっていた」と小平は言う。6番はラフからグリーン奥にこぼしてボギーとした。続く7番は3パット。9番も1Wショットがバンカーにつかまり、なんとか4オンしたもののボギーパットは4m。だが、これをしぶとくねじ込んだ。
「あれは命拾いしたというか、入ってくれて気持ちがつながった」。初日からパッティングが好調だ。2日間合計でパットのスコア貢献度は4.240で全体3位につけている。
後半11番(パー5)でバーディを取り返した。「風も収まってきたし、ゴルフの状況がそんなに悪くなかった」と、10番以降はノーボギー。この日の難度2位となった16番(475yd/パー4)で3mを決め、後半2つ目のバーディとした。
最終18番もガードバンカーからつけた3mを1パットでしのぎ切り、33人しかいないアンダーパーグループに踏みとどまった。首位との差もわずかに5打だ。「予選を通ったので、あとはいっぱいバーディを獲るだけ。ちょっとハマればチャンスがあるし、あすが鍵になると思う」。そう言い終えると、小平は練習グリーンへと向かった。(フロリダ州パームウォーター/今岡涼太)