2019年 ジェネシスオープン

松山英樹「“どうにかしなきゃ”の気持ちだけ」 2日間54ホールでトップ10

2019/02/18 10:34
松山英樹はパッティングにも試行錯誤しながらトップ10に入った

◇米国男子◇ジェネシスオープン 最終日(17日)◇リビエラCC(カリフォルニア州)◇7322yd(パー71)

さすがの肉体を持ってしても、最後はヘトヘトだった。「もう前半から(疲れを)感じていました。第3ラウンドが終わって『あともう1ラウンド行くのかぁ…』って」。初日の悪天候の影響で順延が続き、週末は2日続けて27ホールをプレー。松山英樹は決勝ラウンドを「70」、「67」でまとめ、通算7アンダーの9位タイでフィニッシュした。

午前6時45分に再開した第3ラウンドは、未消化分の後半の1番(パー5)から9ホールを回った。終盤8番(パー5)から2ホール続けて1m以内のパットを外して連続ボギー。大きくため息をついた。

最悪の締めくくりから40分後、シャツを着替えて迎えた最終ラウンドは強風が吹く厳しいコンディション。松山は疲れの溜まった体を鼓舞しながら、ショットでスコアメークに注力した。前半11番(パー5)、グリーン右手前の深いバンカーからの3打目で、奥に下るグリーン面にスピンをかけて1mに寄せて最初のバーディ。6Iでピンそば1mにつけた16番を手始めにパー3で3つバーディを奪うなど、アイアンショットに次第にキレが戻った。

「ウェイストマネジメントフェニックスオープン」を経て、前週のオープンウィークでキープしていた調子を落とし、今大会でもう一度復調のきっかけを探った。3Wはテーラーメイド M6を新たに投入。ショットの改善点を上げればきりがないが、直前の2ラウンドで第1打を大きく右に曲げていた最終9番では、1Wを振り切り305yd先のフェアウェイをとらえた。「あのティショットはすごく自信にもなりましたし、セカンドも続けてうまく打てた。『これで良いのかな…』というのは感じる。でも、先週は良くて、ここまで悪くなって、すぐには自信を取り戻せない」

9番のドライバーショット。最後の最後に手応えが?

ショートパットのミスが目立った今週は、初日の段階では「途中から5種類くらい打ち方を変えていた」という。パターもエースを含めた2本を使った。「最後にうまく行ったのが良かったなと思うけど、それがどうなるか分からないので」。こちらも終盤に落ち着いたが、次週2年ぶりに出場の「WGCメキシコ選手権」でも精度を上げる作業が続くことになる。

午前3時台に起床してウォーミングアップを始めるハードな日々は一段落。「余裕はあんまりない。もう切羽詰まってきて、最後の最後に『どうにかしなきゃ』って気持ちだけで頑張っている感じ」。土俵際の粘りを今週も発揮し、第1ラウンドを終えた時点で76位だった順位を押し上げ、終わってみれば今季2度目のトップ10入りとなった。「やりたくないですよ、こんな苦しいゴルフは。もっとショットが安定して、バーディチャンスをいっぱい打って、ポンポンポンと伸ばせるゴルフがしたいですね」。その時が来れば、リーダーボードの最上段に名前を再び載せられる。(カリフォルニア州パシフィックパリセーズ/桂川洋一)

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