フェデックスポイントは“座席”にも影響 小平智は今季初戦を43位
◇米国男子◇CIMBクラシック 最終日(14日)◇TPCクアラルンプール(マレーシア)◇7005yd(パー72)
PGAツアー参戦2季目を迎えた小平智は、2018―19年シーズンの自身初戦を43位で終えた。38位タイから出た最終ラウンドは6バーディ、4ボギーの「70」で通算9アンダー。一年間の厳しいフェデックスカップポイントレースに再び身を投じた。
わずかでも涼しくなった日曜日は上空を風が舞った。「風も分かりにくくて、キャディさんと考えながらやっていた」という小平は、フェアウェイ左サイドからピンそば2mにつけた前半2番から4連続バーディを奪った。
2打目をバンカーに入れた7番からの2連続ボギーの直後、9番から2連続バーディで挽回。その後はスコアを伸ばせず、14番で右ラフからの2打目をグリーン手前の池に入れて再びボギーを喫したが、「この(優勝争いから遠い)スコアだから、攻めないと仕方がない」とリスクは承知の上。各日をアンダーパーでまとめ「全体的には悪くなかった」と話した。
初めて訪れた今大会のコースは、開幕前からそのタイトなレイアウトを警戒していた。「ティショットでアイアンを打たないといけないところが、あまり好きじゃない。構えづらい」と苦しみつつ、4日間のフェアウェイキープ率80.4%は出場選手中2位だった。オフの休息を経て練習を再開し、ショットの復調を感じ始めたところだ。
今週、開幕2戦目でシーズンをスタートさせた小平はフェデックスカップポイント10.7ptを手にした(ランキング79位)。昨季となる今年4月の「RBCヘリテージ」で優勝し、2019―20年シーズンまでの出場権を持つが、安穏としていられないのがPGAツアーの競争世界。前シーズンのポイントランキングは選手たちの転戦生活にも影響する。
毎試合の予選ラウンドの組み合わせの資料のひとつになり、プロアマ戦に出場する際のティオフ時刻は前季ランク順に希望を募られる。今回の遠征に至っては各選手の“足”にも関わる。ツアーは今週のマレーシア、次週韓国での「ザ・CJカップ@ナインブリッジ」との連戦に向かう選手関係者に、直行便のチャーター機を用意。機内の限りある座席もまた、前季ランクでファーストクラス、ビジネスクラス、エコノミークラスに割り当てられる。
小平は「まだ初戦。これから長いんで頑張ります」と先を見据えた。(マレーシア・クアラルンプール/桂川洋一)