初の年間全メジャー出場 小平智は59位で終戦
◇メジャー最終戦◇全米プロゴルフ選手権 最終日(12日)◇ベルリーブCC(ミズーリ州)◇7316yd(パー70)
2アンダーの45位タイから出た小平智は3バーディ、3ボギー1ダブルボギーの「72」で回り、通算イーブンパーの59位タイで4日間を終えた。ティショットが本調子でなく、リズムを崩した。次週はレギュラーシーズン最終戦となる「ウィンダム選手権」(ノースカロライナ州セッジフィールドCC)に出場する。
「完ぺきでした」というホールの後に、痛恨の一打があった。前半から第1打が安定せず、ひとつスコアを落として迎えた15番で、小平は残り196ydを6Iでピン左4mにつけてバーディを決めた。直後の16番(パー3)でティショットを右手前のバンカーに入れると、第2打はグリーンを大きくオーバーさせるなどしてダブルボギーをたたいた。
2日続けて60台をマークしたが、初日と最終日にオーバーパーを記録した。「ひとことで言うと悔しかった。ティショットがうまくいかなかった。ビッグスコアが出せるゴルフにならず、耐えるゴルフになった。厳しいですね」。持ち味を生かせず上位進出はならなかった。
4月の「RBCヘリテージ」でPGAツアー初優勝を果たし、今年はキャリアで初めてメジャー4大会すべてに出場した。「全米オープン」を除く3大会で決勝ラウンドを戦ったからこそ、「なかなか上に行けないのが悔しい。来年は4大会に出てコンスタントに上位に行きたい」と新しい目標もできた。そのために腕を磨く環境は、優勝シードという形で自ら手に入れた。「(米ツアーで)この場に慣れること、いろんな状況に対応することが大事。今はそういう力をつけている最中。そういう力がつくと上に行ける」と前向きでいられる。
2週後には初めて全4戦のフェデックスカッププレーオフに参戦する。1試合ごとに、ポイントランキングに応じて出場人数が減っていくノックアウト方式。「初めてなので思い切りよくやりたい。欲を言えば最後(上位30人が出場する「ツアー選手権」)まで行きたい。ひとつひとつ上を目指して頑張りたい」。疲れを癒やす間もなく、次の初体験が待っている。(ミズーリ州セントルイス/桂川洋一)