2018年 全米プロゴルフ選手権

「やってやろう!」は禁句…池田勇太は好調ショットで16位

2018/08/10 10:19
池田勇太は松山英樹と並んで首位に4打差。課題はグリーン上にある

◇メジャー最終戦◇全米プロゴルフ選手権 初日(9日)◇ベルリーブCC(ミズーリ州)◇7316yd(パー70)

3年連続5回目の出場となった池田勇太は3バーディ、1ボギーの「68」をマークし、2アンダーの16位タイと上々の滑り出しを見せた。フェアウェイキープ率78.5%と正確なティショットを武器に、まずは3週前の「全英オープン」に続くメジャーでの決勝ラウンド進出が見えた。

スコットランドから一時帰国した日本で受け取った、新しい1W(キャロウェイ ローグ サブゼロV ドライバー プロトタイプ)の好感触は米国でも健在だった。出だし1番で残り138ydをPWでピンそば1mにつけてバーディで滑り出すと、4番をボギーとしたが、「ちょっとずつ、つかんでいった」とティショットから安定した。「ホールを進めるごとにショットの状態が良くなった。アイアンが切れていて、ここ数カ月で一番いいショットが打てたと思えるくらい」。

5m前後のチャンスを立て続けに作ったが、その後のバーディはパー5の2つ(8番、17番)だけ。「朝イチのグリーンがきれいで、すっと転がるように見えるけれど、打ってみると行かなかった」と、かえってグリーン上で悩む展開になった。「パー3は4ホールで3つが3、4mくらい(のバーディパット)。3つのうち2つは入れたかった。パー4でも2個くらいはチャンスがあった」と嘆く。

パットでイライラが募りそうな展開も、実戦中のメンタルコントロールがこの日はうまくいった。「“やってやろう!”というの(過度な気持ち)は意外となかったね。もどかしい中でも、落ち着いてプレーできたから、(1番以外で)ボギーを打たなかったと思う」。昨年はメジャーへの強い思いが空回りして4大会で予選落ちした。今になって、実力を出し切れなかった理由が分かる。

2日目に向けた技術的な課題は、ショットの状態をキープし、パッティングを修正すること。それ以上に精神面に気を配る。「気を付けないといけない。あした“やってやろう!”にならないようにしないと。あしたは(午後のプレーで)暑いから早く休みます。体力温存」。落ち着き払って息を吐いた。(ミズーリ州セントルイス/桂川洋一)

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